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創元クライム・クラブ
うさぎ幻化行

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  • サイズ A5判/ページ数 296p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488025342
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

突然この世を去ってしまった、義兄・最上圭一。優秀な音響技術者だった彼は、「うさぎ」に不思議な“音のメッセージ”を遺していた。圭一から「うさぎ」と呼ばれ、可愛がられたリツ子は、早速メッセージを聞いてみることに。環境庁が選定した、日本の音風景百選を録音したものと思われるが、どこかひっかかる。謎を抱えながら、録音されたと思しき音源を訪ね歩くうちに、「うさぎ」は音風景の奇妙な矛盾に気づく―。音風景を巡る謎を、旅情豊かに描く連作長編著者からの最後の贈りもの。

著者等紹介

北森鴻[キタモリコウ]
1961年山口県生まれ。駒澤大学卒。95年『狂乱廿四孝』で第6回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。99年『花の下にて春死なむ』で第52回日本推理作家協会賞を受賞。2010年1月25日急逝(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

itoko♪

76
初読みの作家さんでしたが、これが遺作だったのですね。飛行機の墜落事故で亡くなった義兄の残した、不可解な音のメッセージ。妹のリツ子は、その音のメッセージのルーツを探す旅に出るが…。リツ子の性格が読めず、初対面の男性や元夫と会う時に、部屋でのその行動はどうなんだろう?とか、不思議なことだらけで。義兄が、彼女と妹を同じ愛称で呼んでいたことが、悲劇の始まりだったのですね。2015/05/31

れみ

68
飛行機墜落事故で亡くなった音響技術者が残した音源をもとに旅するふたりの女性のお話。前半にもやっとした形で終わってる部分の真相が明かされていく終盤にはちょっとびっくりさせられた。2014/08/29

chimako

65
著者の遺作とのことで期待を込めて本を開いたのだが。日本の音風景100選の中から選ばれたいくつかの音が謎を呼ぶミステリー。二人のウサギと呼ばれた女性と二人をウサギと呼んだ男性。鉄道関係のライター、居合わせた美しい男。詰め込まれ過ぎていて本来の謎にたどり着くまでに読み疲れてしまった。最後のシーン、誰に何を求めているのか、誰が何をしたいのか。作者の望んだ結末が見えてこずもやっとしたまま読み終える。個人的には残念だった。 2025/04/19

ミーコ

44
うさぎ の表紙に惹かれ読んでみました。初読みの作家さん。音の表現が綺麗で 耳を済ませば聞こえて来そう。。。 でも義兄 圭一に魅力を感じられず。最後が曖昧でスッキリしませんでした。2017/01/04

kishikan

33
今は亡き北森鴻の完結した小説としては多分最後の作品がこれ。飛行機事故で亡くなった音響技術者の義兄、そして彼がうさぎと呼んだ妹。物語は「うさぎへ」と書き綴られた遺書から始まる。そのメッセージに秘められた謎、そして兄が録音した「残したい日本の音風景」を巡る旅。そしてその旅路の最後は・・・。またしても、音に関する科学、列車の旅など、北森の下調べのすごさ、そして叙情的文章力に魅かれてしまう。残念なのは、ラストにかけて記述が散漫な感じがするのだが・・・。もしかすると、自分の体におきた変化を感じていたのか・・・・。2010/06/09

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