出版社内容情報
結婚式場のエレベータで偶然居合わせた、刑事と指名手配犯。停電後に殺害されたのは……、その事件の顛末を洒脱に描く表題作をはじめ、バラエティー豊かな本格ミステリ短編集。
内容説明
結婚式場へ向かうエレベータ内で、指名手配犯を監視していたふたりの刑事。突然の停電後に、なんと乗客のひとりが殺害されていた。もっとも怪しいのは、手や服を血で汚した指名手配の男だが…。表題作「赤い糸の呻き」をはじめ、犯人当てミステリ「お弁当ぐるぐる」、都筑道夫の“物部太郎シリーズ”のパスティーシュ「墓標の庭」など、全五編を収録。“西澤保彦ワールド”全開ともいえる、著者入魂の短編集。
著者等紹介
西澤保彦[ニシザワヤスヒコ]
1960年高知県生まれ。米エカード大学卒業。第一回鮎川哲也賞最終候補を経て、95年『解体諸因』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
142
ぬいぐるみ警部その1。短編集。ぬいぐるみ警部は短編の中の1編に登場するのみ?。対の住処や表題作がイイ感じ。2015/05/22
Yuna Ioki☆
64
1070-273-17ぬいぐるみ警部シリーズの短編集かと思って借りてきたが1編だけがぬいぐるみ警部関連でした(¯―¯٥)シリーズ物で短編集とか、一冊まるごとで連作ならよいのだ関連性のない短編集は入り込むまでにストーリーが終わってしまうので苦手なんだなあと再確認してしまった(¯―¯٥)2015/07/11
barabara
57
久々に堪能した西澤作品。全くだれない短編はすごい。短編毎に登場人物が一新し、またその名前が珍妙で…えっ?と困惑するがらあっという間に流れに没頭してしまう。見事な作品だった。満足!52011/09/17
papako
56
久々西澤作品。短編集だったんですね。西澤さんらしい、いい感じの不条理ミステリー。『赤い糸呻き』と『対の住処』が気に入りました。『お弁当ぐるぐる』のダジャレも。被害者のつかんだ新聞の解釈が楽しい。こういう小説、西澤さんうまいですよね。読後、ぐるぐるしました。2015/06/18
ぽぽ♪
54
前にぬいぐるみ警部の話を読んでいたので、お弁当ぐるぐる目当てで図書館から借りました。作者の後書きにもある様に、お弁当~の方がはっちゃけてて面白かったです。タイトル可愛いけど、内容は殺人事件ですが。あとは、表題作の赤い糸の呻きが、ラストどんでん返しでした。2014/09/02