内容説明
ぼくはトム。師匠の魔使いと、魔女の女の子アリスと一緒に暮らしている。ところが冬になったとたん、師匠は居心地のいいチペンデンの家から、アングルザーク高原にある冬の家に移るという。アングルザークは、なにかといやなうわさのある土地だ。しかもアリスは一緒に住めないなんて…。暗くて陰気な冬の家で待っていたのは、広い地下室にある、魔女やボガートを封じ込めた穴、そして師匠のかつての恋人で、ラミア魔女のメグだった。おまけに師匠の出来損ないのもと弟子モーガンが、この地で冬の魔王ゴルゴスを目覚めさせようとしているらしい!ボガート退治で大怪我をした魔使いのかわりに、孤軍奮闘するトム。師匠を助け、モーガンの野望をくじくことができるのか?好評シリーズ第三弾。
著者等紹介
ディレイニー,ジョゼフ[ディレイニー,ジョゼフ][Joseph,Delaney]
1945年イングランド北部ランカシャー生まれ。ランカシャー大学卒業。ブラックプール・シックスス・フォーム・カレッジでメディア及び映像関連について教えるかたわら、大人向けの小説を書いていたが、エージェントの勧めで初の児童書『魔使いの弟子』(創元ブックランド)を書いたところ成功
金原瑞人[カネハラミズヒト]
翻訳家・法政大学教授
田中亜希子[タナカアキコ]
千葉県生まれ。銀行勤務ののち翻訳業に。絵本の読み聞かせの活動もおこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
もめん
6
寒いのは嫌ですね、やっぱりチペンデンの家がいいですね。今回も肝心なときに師匠!でしたがいつもより活躍していたかも。メグの出番があるせいか アリスの活躍は少な目です。やはりこの物語大きく広がっていきそうです、次もたのしみです。2013/11/04
やよひ
6
3巻。季節が変わり舞台は冬の家へ。暗くて深い峡谷にひっそりと建つ家は、トムだけじゃなく読み手のこちらまで気分が沈み、チペンデンの家に戻りたくなります。魔使いが後半またまたダウンしてしまったので今回もトムが大活躍。弟子になりたての頃と比べると格段に思慮深い行動がとれるようになって成長がうかがえます。魔使いとの会話もだんだん打ち解けた感じになったし、弟子としても認められてきたのがわかります。次回、魔女の集団と対決らしいので、師匠と弟子の協力攻撃みたいのが見られるといいんですけど。2013/06/06
よきし
6
順番を間違えて4作目を先に読んでしまったのでちょっと話が前後している。今作はトムが物事を引っ掻き回す。冬の家。師匠の秘密。破門した弟子。父の死。冬の魔王ゴルゴス。師匠の辛い恋とその歪んだ関係。感情に囚われて判断を誤るトム。除け者にされて怒り狂うアリス。そしてネクロマンサーになり邪神復活を図るかつての弟子モーガン。さまざまな想いが錯綜する冬の高原での日々は、重く暗く、先の見えない戦いだった。師匠が苦しみながら選択したものは、今度こそ正しい選択だったと信じたい。(メグと母の共闘とかもあるのかな)2012/06/17
み~くま
6
人々を「闇」から守るためとはいえ、生きながらにして穴に封じ込められる魔女たちは哀れです。だからこそ、魔使いは「薬漬け」にすることを選んだのでしょうが、やはりそれを「正しい選択」だとは思えませんでした。闇と光との間で揺れ動くアリスを見ていると、とても胸が痛みます。どうか、アリスとトムが師匠と同じ道を歩むことがありませんように・・・☆若い二人の未来が幸せなものであることを願わずにはいられません。2010/10/30
lovemys
5
魔使いがとても人間味があると言うか、メグに弱すぎと言うか…(笑)もっとメグとの過去を詳しく知りたいけど、そこは男子のトム君、突っ込んでは聞けないんだねぇ~(笑)モーガンは、残念だね。なんとなく、アナキンを思い出す…。ゴルゴスを目覚めさせようとするあたり、なんとも緊張感があふれて読むのが止められなくて、またまたまさかの一気読み(笑)夏休みでよかったです、本当。この夏休みにシリーズ読み進めていきたいと思います。2016/08/06
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