内容説明
「うちの娘は藁から金糸を紡ぐことができます」父親のそんな言葉が王様の耳に入り、粉屋の娘は窮地に陥った。紡がねば命はない。だが、できっこない―。そこで小人のルンペルシュティルツキンが登場し、助ける“代わり”を要求するのがグリム童話の物語。さて、本書では―?トロルにエルフ、魔女に兵隊が大活躍、娘は王妃に?赤んぼうの運命やいかに!六つの物語が奏でる、チャーミングでモダンなおとぎ話!ブルーリボン賞受賞作。
著者等紹介
ヴェルデ,ヴィヴィアン・ヴァンデ[ヴェルデ,ヴィヴィアンヴァンデ][Velde,Vivian Vande]
1951年生まれ。1985年の処女作A Hidden Magic以来、児童・ヤングアダルト向けファンタジーを数多く発表。エドガー賞(ヤングアダルト部門)をはじめ数々の児童文学賞を受賞したほか、アメリカ図書館協議会等の推薦図書に選定され、高い評価を得ている。待望の初翻訳書である『六つのルンペルシュティルツキン物語』は、児童書書評誌が最優秀作品に贈るブルーリボン賞を受賞。現在は、ニューヨーク州ロチェスターで、夫、娘とともに暮らしている
斎藤倫子[サイトウミチコ]
1954年、東京生まれ。国際基督教大学卒業
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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シュエパイ
10
あーあー、トム・ティット・トットかぁ!妻に「好きそうだから」って言われて貸してもらったですが、面白かったですよー。寓話から生み出された寓話?殆どの世界で、誰かしらが愚かさを発揮していて、だからこそモノガタリが生まれるんだなー、って、なんかそう気が付かされるのです。最後の方の、唯一、王様だけが愚かじゃないお話がなんか一番好き。次に好きなのは、ルンペルシュティルツヒェンと彼女と子供が揃っていなくなる話かな。2016/04/20
ぱせり
10
『まえがき』で指摘されたおとぎ話の「つじつまのあわなさ」を手玉にとって、自由自在に登場人物たちが踊りまわる。もちろん、物語は変わらない。どこからどこまで「ルンペルシュティルツキン」。…わたしは、四話目の『パパ・ルンペルシュティルツキン』が一番好き。あのコンビ、最強です。 2013/08/03
mizuha
8
グリム童話を下敷きにした、シャレた六つの 「ルンペルシュティルツキン」。6話6様の お話しの中には、妖精も魔女も居なく、金が紡がれる事も無い物もあるけど、どれも ちゃんと「ルンペルシュティルツキン物語」で、とても面白かった。2014/06/23
太陽
8
その名の通り、六つのルンペルシュティルツキンの物語。お伽話の矛盾点から、本当はこうだったのですよ、と6パターンの物語を展開させます。どれも面白かったですけど、個人的にはエルフのルンペルが純情一途で好きですv六話目の図々しい粉屋の娘と呆れながらも紳士な対応をする王様…という話も笑えましたが(笑)ところどころに込められた皮肉もナイスです!2006/06/01
杏子
7
ルンペルシュティルツキンの昔話から、こんなにバリエーション広く話ができるとは!すごい!と思いました。私がいちばん好きなのは「パパ・ルンペルシュティルツキン」で、次が「ミズ・ルンペルシュティルツキン」でした。2009/06/05
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