バルザック全集 〈24〉

バルザック全集 〈24〉

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  • サイズ A5判/ページ数 361p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488019242
  • NDC分類 958

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

121
『モデスト・ミニョン』ミニョン氏の素晴らしいノブリスオブリージエと男気、彼に仕えるデュメイ氏の献身ぶりがある一方で、モデストの若さと未成熟さが心配で手に汗握って読んだ。終盤には泣かされ、彼らにかかわった人々の心遣いにはほぼ号泣。そして、結びの作者の一言にとどめをさされた。タイトルからも(Modest Mignon=真面目でかわいいともとれる)作者の想いが伝わってくるようだ。心を揺さぶられる意味では、世相や風刺を描いた『暗黒事件』と『幻滅』より、この作品が個人的には上に来る。『ソーの舞踏会』既読2018/04/03

NAO

65
『モデスト・ミニョン』モデストはもともと恋に恋する女性で、あまり深く考えることもなく、男の気を引かずにはいられない。バルザックの他の多くの話では失敗する女性の典型のような人物なのに、この話は、モデストのハッピーエンドとなっている。こんなモデストが幸福になれたのは、ひとえに、彼女を支える脇がしっかりしていたからだ。バルザックの作品で成功する人物には、必ずその脇をしっかりと支える献身的な人物がいる。つまりは、そんなふうに、よほどしっかりとした支えがないと当時のフランスでは成功できないということなのだろう。2018/08/29

Hotspur

3
『モデスト・ミニョン』。寺田透の訳と解説。実際のプロットが動き出すまでの長大さがバルザック的、実際に動き出してからの見事さもバルザック的。本作は『二人の若妻の手記』に繋がっている。 『ド・カディニャン公妃の秘密』。解説によれば「この小説ほどバルザック的な作品はないし、また、これほど『人間喜劇』の中にしっかりと嵌め込まれた作品はない・・・バルザックの愛読者であったマルセル・プルーストは幾人かの作家の文体模写を試みた時、バルザックの場合のモデルとしてこの小説を選んでいる」の由。2018/10/26

うずまき

2
「モデスト・ミニョン」「ソーの舞踏会」「ド・カディニャン公妃の秘密」収録。3作目はこれだけ読んでもきっとわからないが、ずっと読んできた身としては、あれやこれやのキャラが色々出てくるので楽しすぎる。モーフリニューズ公爵夫人改めカディニャン公妃の七月革命以後の話。あのダルテスすら堕ちるとは…衝撃的すぎ(笑)ところで(一作目のカナリの話も含めて)そんなにリュシアンは美形なのか…結局一番の美青年はヤツで決定なのか。いやわかんないわけではないけど。むしろわかるけど。2009/09/24

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