バルザック全集 〈2〉

バルザック全集 〈2〉

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  • サイズ A5判/ページ数 310p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784488019020
  • NDC分類 958

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

116
『結婚の生理学』上下二段で300ページ弱。人間喜劇の中で最もしんどい読書だった。真面目に書いたのか、半ば茶化しているのかが知りたい。夫婦生活の実際を説いたものでもなく、いかに美しい妻を見つけるかや、いかに幸せな生活を送るかについては書かれていない。ひとたび結婚したあと、いかに妻に貞淑でいてもらうかについてなのだ。小説を読ますなとか、帰る時間をコントロールするとか、愛人がいたら彼に恥を書かせてやろうとか…。これなら結婚したくなくなるだろうが、当時は家名や財産のために結婚しないわけにはいかなかったのだろう。2018/04/11

NAO

78
『人間喜劇』の中の「分析的研究」に属する作品だが、正確にいうと小説ではなく考察。バルザックは、若い頃社交界の花形の既婚夫人に恋をして、大変な目に遭わされたらしい。そのためか、バルザックの既婚女性に対するまなざしはかなり厳しい。女性とは、必ず自分の欲望のために平気で男性を裏切るものだ、と決めつけている。野心のためにいろんな策略を弄するのは何も女性に限ったことではないし、こういったあまりにも激しい女性批判は、ただただバルザックが積年の恨みを晴らしているだけのように思える。 『人間喜劇』87/892019/06/22

Fumoh

2
バルザックの「結婚」についての考察です。当時のフランスの男女の結婚生活観について、半ば世を風刺するような形で描いています。フランスはカトリックの国です。しかしパリという欧州一の歓楽街を持ち、宮廷・貴族生活の爛れた生活文化がそのまま街を彩り、やがては中流階級のスタイルとなっていくかの国においては「聖」と「俗」の奇妙な妥協が起こり、独特な風俗秩序をもたらしています。貞節と肉欲、憧憬と倦怠が交互に入れ替わっていく中で生まれた、堕落ともつかないフランス風の性文化は、他国ではめったに見られない「官能・高貴」の融合が2024/02/16

子牛

1
「結婚の生理学」小説にしては面白いタイトルと思ったらそのまんまの評論でした。1巻の「ふくろう党」があまりに面白かったので期待して読み進めたのですが途中で断念しました。読みにくい!「それは、アイギストにそそのかされたクリュトネムストラが、暗殺しようと進んでいったとき自分のベッドに眠っていた、ゲラン描くところのアガメムノンだ」何のこっちゃ。2021/03/18

うずまき

1
「結婚の生理学」収録。結婚は闘争!2010/01/09

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