バルザック全集 〈1〉

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バルザック全集 〈1〉

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  • サイズ A5判/ページ数 316p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784488019013
  • NDC分類 958

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

118
Britainの仏語がブルターニュ。歴史的にもイギリスと近い土地。仏革命が英王朝に及ぼす影響を考えれば、きな臭い場所であっただろう。『ふくろう党』革命の大きな流れの中では、若い二人の愛などひねり潰されてしまう。何があっても信じるか、愛など幻想と割り切るか。どっちつかずが一番苦しいはず。しかし、中年既婚女性の嫉妬はみっともない。『Z.マルカス』Zがあらわす匿名性。うねり狂う政治と歴史の流れに翻弄された男。この時期に若者であったなら、巻き込まれかねない不幸。冷たい暗さに心を触れられ ゾクッとした。2018/03/26

NAO

41
実在したブルゴーニュの反革命派「ふくろう党」を題材にした、ふくろう党首領に祀り上げられた亡命貴族モートラン侯爵と、彼を籠絡し殺害するために共和政府から送り込まれた貴族の私生児である美女マリの悲恋。共和政府のフーシェも相当したたかだが、ふくろう党員たちも純粋に王への忠誠心から王政復古を望んでいるわけではない。互いの思惑の描写は、なかなか辛辣。マリを監視するのはフーシェの密偵コランタン。こんなに早くから、コランタンが登場していたとは。まだこの時点では若いはずなのに、あとあとの彼を彷彿とさせる存在感がすごい。2016/07/22

子牛

2
バルザックがこんなにおもしろいとは思わなかったです。「ふくろう党」は全集でない形では出版されていないんでしょうかね。2021/03/13

Hotspur

2
『ふくろう党』。あのコランタン、『暗黒事件』で存在感を放ち、『娼婦の栄光と悲惨』でヴォートランの好敵手となるコランタンが重要なロールを担う。バルザックが初めて「バルザック」の名を使った傑作。デュマの『ダルタニャン物語』のように面白い。「ふくろう党」は『老嬢』『骨董室』『ベアトリックス』などでも通奏低音となって流れている事件なので、ずっと気になっていた作品。 『Z・マルカス』。バルザックの政治思想。「Z」にこだわったロラン・バルトを想起させる。2018/10/20

Avis

2
ながらく積読状態だった上に、読むのにだいぶ時間がかかってしまった...まあ、長い話ではあるが。『人間喜劇』の最初からコランタン登場していたのか。この頃はまだ若くてそんなに悪いヤツという感じがしないけど、存在感がすごい。2013/03/20

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