感想・レビュー
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兎乃
23
再読 /6月からずっと傍において。もう 何度目か覚えていないけど 『未来のイヴ』『アケディッセリル女王』をぐるぐる。2015/08/28
ぜっとん
1
『未来のイヴ』『至上の愛』『アケディッセリル女王』収録。『イヴ』は二周目だが、一周目を上回る昂揚感。絶望を窮めることでハダリー=理想へ近づこうとした者に下された、曰く未来のノア大洪水。人間人形時代の旗頭、霊妙類を見ない名散文と云える。恋もて恋を殺そうとする物語の末路であった。『至上の愛』はエッセイ風の作品を幾つか収録した短編集。『アケディッセリル』はこれまた見事で、この類の逆説はリラダン得意のものだが、そこに底流する女王の美しさと哀感は、リラダンの理想が俗界に受肉する崇高のあるべき姿にも見える。2013/12/19