出版社内容情報
原稿の束をかかえて帰る週末はもう終わった。タブレットにはいった原稿をもって家に帰るのだ。美味しいビストロで著者とランチをとりながらの打ち合わせももう終わりだ。ワインよりビールかコーラの若者中心で、店で打ち合わせをするとしてもスシ・レストランといった選択。古きよき時代の編集者ロベール・デュボワの進む道は ? 変わりゆく出版界をひょうひょうと描いた、シニカルで軽やかな傑作。
内容説明
編集者ロベール・デュボワが週末に原稿の束を抱えて帰ることはもうない。持ち帰るのは何本もの原稿の入ったタブレットのみだ。紙の本は消えてしまうのか?読者は何を求めているのか?なじみのレストランでの、ワインと料理に舌鼓を打ちながらの著者との打合せも、もうなくなるのだ。今や、ワインよりビール、コーラとハンバーガーの若者たちが中心となり…彼らの提案の新鮮さに驚かされもする。おまけに行きつけの昔ながらのビストロはスシ・レストランに身売り!紙に埋もれて生きてきた昔ながらの編集者デュボワが直面する時代の変化の嵐。当惑そして諦め…しかし軽やかに飄々とそれらを超越する彼。変わりつつある出版界と読書人たちに捧げる、小品でありながらも風格ある一冊。
著者等紹介
フルネル,ポール[フルネル,ポール] [Fournel,Paul]
1947年生まれ。フランスの作家、詩人。ラムセーやセゲルス等の出版社勤務を経て、文芸家クラブの理事長を務め、その後、サンフランシスコのアリアンス・フランセーズ(政府傘下の、海外にフランス語とフランス文化を広める機関)の校長、エジプトとイギリスの大使館でアタッシェなどを歴任。現在は作家として活動。実験的な文学集団Oulipo(Ouvroir de litterature potentielle潜在的文学工房―ジョルジュ・ペレックやジャック・ルーボーなども所属)の会長も務めた。ゴングール短編賞や高校生が選ぶルノードー賞等の受賞歴がある
高橋啓[タカハシケイ]
1953年生まれ。翻訳家。早稲田大学文学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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けんさん
tetsubun1000mg
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