海外文学セレクション
翼ある歴史 図書館島異聞

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 337p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488016685
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

帝国オロンドリアを二分した大乱。その只中を生きた四人の女性たち――剣の乙女、遊牧民の歌い手、〈石〉の女司祭、王家の娘が、歴史から葬られた物語を自らの声で語り始める。幾つもの物語は響き合い、やがて世界のありようを描き出す……世界幻想文学大賞など四冠『図書館島』の著者が放つ“物語ることについての物語”、言葉を巡る傑作長編。

内容説明

帝国オロンドリアを二分した、書物と言葉を巡る大乱。その只中を生きた四人の女性たち―戦いにその身を投じた剣の乙女、彼女を愛した遊牧民の歌い手、反乱軍に囚われた女司祭、政略結婚の駒として翻弄された王家の娘は、正史からは葬られた物語を自らの声で語り始める。響き合う物語からやがて立ち上がるのは、彼女たちにとっての“歴史”―デビュー作にして世界幻想文学大賞など四冠の長編『図書館島』の世界に連なる、壮大にして精緻なる傑作ファンタジイ。

著者等紹介

サマター,ソフィア[サマター,ソフィア] [Samatar,Sofia]
1971年インディアナ州生まれのファンタジイ作家・詩人。世界各地を転々としながら成長し、20代から30代にかけては南スーダンとエジプトで英語を教えていた。2013年にウィスコンシン大学マディソン校でアフリカの言語と文化の博士号を取得し、2016年からはジェイムズ・マディソン大学で教えている。作家デビューは2012年。2013年発表の短篇“Selkie Stories Are for Losers”がヒューゴー賞、ネビュラ賞、世界幻想文学大賞、英国SF協会賞の候補となり、初長篇となる『図書館島』(原著2013年刊)で、世界幻想文学大賞と英国幻想文学大賞を受賞。同年度のキャンベル新人賞とクロフォード賞も受賞し、一躍注目を集める

市田泉[イチダイズミ]
1966年生まれ。お茶の水女子大学文教育学部卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

湖都

13
『図書館島』の外伝的な位置付けの本。私は本書の方が面白かった。大国の王子による反乱とその失敗の過程を、男に混じって戦った王子の従妹タヴィス、石の司祭の娘ティアロン、タヴィスの恋人で被征服民族のセレン、タヴィスの姉で王子の恋人のシスキ、 この4人の女性の視点から描く。この本はまさに歴史である。綿密に練られた歴史の劇的な一場面を、贅沢にそこだけ切り取っている。4人の語る物語も、全てが重なってやっと1つの大きな流れが見えてくる。さらには、最後のシスキによって語られる「翼」のことが気になりすぎる。。続編を待つ。2019/09/19

Book Lover Mr.Garakuta

12
そうなのって思うほどの、面白い作風。日本人にはあまり持ち合わせていない気持ちにさせられる本ですね。2019/04/30

Naoko Takemoto

10
「読者よ、その手をこちらへ」と言われたので手を差し出したら、軽く掴まれたままオロンドリアとかいう見知らぬ世界に連れていかれそうになり、その途中で妙なヤバさに気がつき、考慮した結果その手を振り払って元の世界に逃げだしてきました・・と、キレイに評するとそういう途中離脱です。正直、ワケがわからない。前作の図書館島もたいがいだけど、まだ読了できた。しかしこの続編は意味不明すぎて完全に私の読書ペースが乱されました。この小説にこだわっていると他のものが読めない。気持ちに余裕が出たら再度その手に触れることにします。2019/05/28

rinakko

7
素晴らしかった。歌い手でもある詩人セレンの語る、「音楽の歴史」の章がとりわけ好き。2022/06/30

渡邊利道

6
『図書館島』続編。四つの中編で構成された戦争にまつわる物語。書かれた言葉と歌われる言葉、歴史と物語、といったコントラストを線形に複雑に織り合わされたピースが絢爛で美しい世界を象っていて、じっくり浸りながら読んだ。2020/01/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/13604159
  • ご注意事項

最近チェックした商品