出版社内容情報
『容疑者Xの献身』の本格ミステリ大賞受賞をもって、第三の波は終わった。探偵小説を見守り続けた著者が叙述トリックに焦点をあて、「新本格」登場以降の探偵小説運動について語る!
内容説明
作者が文章的に仕掛けた、読者の認識の錯誤を利用し、読後の衝撃を大きくする、“叙述トリック”というテクニック。アガサ・クリスティー『アクロイド殺し』を筆頭に、探偵小説において何度となく使われてきたこのテクニックに焦点をあて、探偵小説における叙述トリックの必然性を描きだす。「本格ミステリ評論」を題材に行なった巽昌章、法月綸太郎との公開鼎談も収録した、十年にわたって雑誌連載し、三十回分ずつ単行本化されてきた評論の掉尾を飾る一冊。
目次
はじめに―第三の波の精神史
1 第三の波/最後の定点観測
2 言い落としと近代小説の亀裂
3 探偵小説と詭計的な語り
4 叙述トリックと探偵小説の無底性
5 戦後探偵小説と叙述トリック
鼎談 探偵小説批評の10年(笠井潔;巽昌章;法月綸太郎)
著者等紹介
笠井潔[カサイキヨシ]
1948年東京生まれ。79年にデビュー作『バイバイ、エンジェル』で第6回角川小説賞を受賞。以降『サマー・アポカリプス』『薔薇の女』他、矢吹駆を主人公としたシリーズなど数多くの小説を発表する傍ら、精力的な評論活動を展開。98年『本格ミステリの現在』編纂で第51回日本推理作家協会賞受賞。2003年の第3回本格ミステリ大賞では『オイディプス症候群』で小説部門を、『探偵小説論序説』で評論・研究部門をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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