創元海外SF叢書
月の山脈と世界の終わり〈上〉―大英帝国蒸気奇譚〈3〉

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  • サイズ B6判/ページ数 344p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488014582
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

1863年、バートンは時間と精神を操る力を持つ伝説の黒ダイヤを独占せよとの密命を受け、新鋭飛行船で〈月の山脈〉探索に向かう。一方1914年、世界終末戦争の戦場で目覚めた記憶喪失の男は、従軍記者H・G・ウェルズとともに、ドイツ軍の異形の動植物兵器が徘徊する最前線をさまよう。二つの時間線の関係は? 人類の滅亡は防げるのか? 最悪の時空パラドックスの真相は? ディック賞受賞の時間SF三部作完結編!

内容説明

1863年、時空と精神を支配する力を持つ黒ダイヤを求め、バートンは新鋭飛行船で東アフリカの聖地“月の山脈”を目指す。一方1914年、改変動植物兵器や蒸気機関兵器が激突する異形の戦場で目覚めたバートンは、記憶を失ったまま従軍記者H・G・ウェルズとともに前線をさまよう。怪人「バネ足ジャック」が引き金となった科学技術の異常発達と歴史改変戦争は最悪の結末―人類の滅亡を招こうとしていた…。ディック賞受賞の傑作スチームパンク時間SF、驚愕の三部作完結編!

著者等紹介

ホダー,マーク[ホダー,マーク] [Hodder,Mark]
1962年イギリス生まれ、スペイン・バレンシア在住。BBCの放送作家、編集者、ジャーナリスト、Web制作者などの職を経て、2010年に『バネ足ジャックと時空の罠』で作家デビュー。同作で翌年のフィリップ・K・ディック賞を受賞するという快挙をなしとげた

金子司[カネコツカサ]
1969年生まれ。1992年明治大学商学部商学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

すけきよ

10
〈大英帝国蒸気奇譚〉三部作最終巻。3つの時間軸が重なったシーンから幕が開く。物語は、1863年と1914年のアフリカを行き来する。二つの時間軸に双方向にクリフ・ハンガーしながら推進力となって、アフリカ奥地に収斂しながら一気読み。一~三部作という物理的にも、また作中の50年間の空白という時間的にも、変貌して再登場するキャラクターたちも楽しい。特に、元婚約者のイザベルは魅力的。この彼女が、晩年あんなことをするようには見えないよなぁ。【つづく】2016/03/05

スターライト

8
タイトルの「月の山脈」があるのを見て、「えっ、地球を離れて月に行くのか!?」と思ったが、これは東アフリカの山地のことらしい。それはともかく、相変わらずのリーダビリティの高さを保ちながら、1863年と1914年の二つの時間軸を往還しつつも、どちらも東アフリカを舞台にストーリーは進む。この50年の間の出来事は1914年のバートンは記憶喪失のため当初は思い出せないが、それを徐々に思い出しながら、物語が一つに収斂していく模様。下巻が楽しみ。2016/03/21

イツキ

6
三部作完結編。今まで以上に時間が入り乱れていてややこしいです、上巻はあくまで導入といった感じで敵味方の目的ははっきりしているもののそれ以外の部分は全くわかりません。ただ混乱はするもののそれ以上に面白いです、下巻を読むのが楽しみです。2016/02/07

みろ

5
1863年と1914年のアフリカでの出来事が同時に進行するけど、2つの時間軸は繋がりがあるのかわからない。とりあえず1914年は絶望的な状況だし、1863年も厳しい。どちらの描写もかなり不快なものだからか、読むのに時間がかかった。2016/05/11

郷里

4
1、2巻に輪をかけてハチャメチャな時間SF。凄惨な戦場や暴走する科学の描写が生々しく、どうしても現実世界と重ねて見てしまうため、一口に「面白い」と言って良いものか悩む。でもやっぱり面白い。アフリカ探検は(ザトウムシとかを別にすれば)実際の道程もこんな感じだったのかなと思えるし、H・G・ウェルズとの邂逅なんて胸熱。交互に描かれる二つの時系列、少しずつ結びついてきたけれどまだ謎が多いので、下巻に期待。2016/02/23

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