内容説明
かつて、ロサンゼルスと呼ばれていた街で…ウィーツィたち、“家族ってことになってるみんな”の家の玄関ポーチに置き去りにされた赤ん坊は、魔女の子だった!?大家族に囲まれかわいがられても、紫の目をした小さな魔女「ウィッチ・ベイビ」はみんなに馴染めない。目に映るものは新聞のなかの恐ろしい記事ばかり。あたしの居場所はどこ?ほんとのママは誰?ある日、ウィッチ・ベイビはとうとう家を飛び出した。コウモリ形のバックパックにお菓子を詰めて、カウボーイブーツのローラースケートを履いて…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
帽子を編みます
43
【リサイクル棚から入手】出版されてから約24年経っているので物理的に古く茶色くパリパリして壊れそうですが、読み始めるとページをめくる手が止まりません。第一巻は未読なので人物関係がわからないまま、ぶっ飛んだ名前の登場人物たちが繰り広げる得体のしれない生活感のない肉感のないと否定の言葉が繋がりそうな物語ですが、この自分の居場所や愛を求める切迫感、これは身につまされるものがあります。「ウイッチ・ベイビ愛している」そう告げて愛に溢れた世界を肌で感じとる、本の中でも現実でもその喜びを知っていることを思い出しました。2023/04/16
aoneko
11
個性豊かな"家族ってことになってるみんな”。紫の目をした、ちょっとばかりワイルドな小さな魔女はみんなに馴染めない。でも根気と熱意はある。しぶとさもある。見え透いた絶望をまえにして諦めてはいない。空虚さは無尽蔵の包容力で、空虚さゆえにその世界を支える天蓋になりつつあるウィッチ・ベイビ。読み終えて気づいたけれど•••これは2ですな。1を読んで3も読まないと。 2015/01/20
ともこ★
1
不思議な物語。ファンタジー世界のようであり、超リアル世界でもある。ヴィクサン・ウィッグは、本当に魔女なの?!ウィッチ・ベイビは、悲しみと怒りが分かる子。だけど、最後に幸せと愛も分かるようになって良かった。魔女じゃなくてもこういうことはあると思う。訳者あとがきに納得と同意。次作以降も楽しみ。2014/03/30