問う者、答える者〈上〉―混沌(カオス)の叫び〈2〉

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問う者、答える者〈上〉―混沌(カオス)の叫び〈2〉

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  • サイズ B6判/ページ数 297p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784488013493
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

やっとたどりついたヘイヴンの地には、すでにプレンティス首長の軍が迫っていた。互いを思う心ゆえに苦しむトッドとヴァイオラ。だがふたりの前にはさらに過酷な運命が……。

内容説明

理由もわからず故郷プレンティスタウンを追われた少年トッドは、宇宙から来た少女ヴァイオラとともに、ひたすら逃げた。逃げて逃げて、ようやくたどり着いた平和な地、人々がノイズから解き放たれているという、伝説の町ヘイヴンでふたりを待っていたのは、男ばかりの軍隊を率いヘイヴンを制圧せんとする、プレンティス首長だった。無理矢理首長の部下にされるトッド。首長の支配に抵抗する女たちと行動をともにするヴァイオラ。互いを思う心ゆえに苦しむふたりの行く手には、さらに過酷な運命が待ち受けていた。コスタ賞児童書部門受賞作。

著者等紹介

ネス,パトリック[ネス,パトリック][Ness,Patrick]
1971年、米国バージニア州生まれ。カリフォルニア州で大学を卒業後、1999年に英国に渡る。一般小説としてThe Crash of Hennington、短編集Topics About Which I Know Nothingの2冊を発表。その後、YA向けの混沌の叫び三部作に取り組んだ。第一部『心のナイフ』(The Knife of Never Letting Go、2008)でガーディアン賞、ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア賞、ブックトラスト・ティーンエイジ賞、第二部『問う者、答える者』(The Ask and the Answer、2009)でコスタ賞児童書部門、第三部Monsters of Men(2010)でカーネギー賞に輝いた。シヴォーン・ダウト原案の『怪物はささやく』では、カーネギー賞、ケイト・グリーナウェイ賞の同時受賞を果たした

金原瑞人[カネハラミズヒト]
1954年、岡山市生まれ。翻訳家・法政大学教授。児童書やYA向けの作品のほか、一般書、ノンフィクションなど、翻訳書は350点以上

樋渡正人[ヒワタシマサヒト]
1975年、鹿児島県生まれ。法政大学社会学部社会学科卒。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェルナーの日記

308
”混沌の叫び”3部作の第2作目。理由も分からずに故郷のプレンティスタウンを追われた少年トッドは、宇宙から来た少女ヴァイオラと共に逃避行を続け、やっとの思いで伝説の街”ヘイブン”へ辿りつく。しかし、そこに待っていたのはトッドたちより先回りしていたプレンティス首長だった。地獄の逃避行は果てにたどり着いた場所は"ヘイブン"(天国)ではなく地獄(ヘル)だったという笑えない物語。果たしてトッドたちの行く末は―― 2017/04/24

わんこのしっぽ

25
シリーズ第二部の上巻。混沌としたストーリー展開。独裁者と優秀な指導者の違い。平和を手に入れる為の闘争、そのために流れる多くの血。現実の世界を濃縮して描かれています。書かれている内容は相変わらず殺伐としてますが、第一部より主題が見えてきた分すんなり読めます。2013/12/22

tom

18
全三巻の二巻目の上。妙に中だるみしてしまった感じで、読み進めることが鬱陶しくて辛い。でも、第三巻は面白いらしい。仕方ないから、第二巻の下も借りてきた。と、ここまで書いてみて、この本の鬱陶しさは何故かと考えてみたのだけど、たぶん、主人公が自分の意図とは違うところで、なし崩し的に悪行に荷担していくところなのだろうと思う。物語にカタルシスを求める者としては、自分もいっしょにドツボに入っていくような気分になってしまうわけ。ああ、鬱陶しい本だ。2017/06/29

ハルト

8
少年少女に容赦なく突きつけられる現実の厳しさ、戦争のシビアさ。互いから引き離されながらも、互いを求め続ける二人。YAとは思えない過酷な環境、展開には胸が痛み、周囲の思惑によってままならないでいる状況にはもどかしさを感じて、やきもきしどおしでした。もどかしさを感じるのは本人たちに対してもで、その未熟さや思慮の浅さや場のわきまえをできずな激しい感情の発露には、その存在の生々しさ及びこんな体験をするには彼らは若すぎるのだという痛ましさを強く感じました。多大な犠牲を払って勝ちるものに未来はあるのか。下巻もドキドキ2013/01/25

遠い日

7
引き裂かれてしまった二人。トッドとヴァイオラ。お互いの安否も正確にはわからぬまま、現状に耐えるしかない。誰を信じればよいのか、いったい、信じきれるものなのか。ヘイヴンの町でプレンティスは、なにを企むのか。暴力と抑圧、コントロール。苦しい物語の先がまったく見えず、息を潜めて闇を手探りで進むような感じだ。二人が生きのびることを諦めないことだけが微かな希望だ。2013/01/22

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