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霧の王

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  • サイズ B6判/ページ数 293p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488013042
  • NDC分類 943
  • Cコード C0097

出版社内容情報

無数の部屋がある巨大な屋敷。メイドのサリーは、この屋敷の外の世界を知らなかった。『はてしない物語』〈ネシャン・サーガ〉の流れに連なるドイツファンタジーの逸品。

内容説明

孤児のサリーはとある館の下働き。館はあまりに大きく、いったい部屋がいくつあるのかわからないほどで、サリーは外の世界をまったく知らない。ある日サリーは、侍従が開く晩餐会の給仕をすることになった。着飾った客、贅を尽くした料理の数々。だが、その晩餐会はなにかがおかしかった。食後のカードゲームの最中、サリーの目の前で次々とプレーヤーが殺される。これは現実、それとも悪夢?地下に棲む奇妙な少年、叡智の龍と霧の王の不思議な物語、サリーに近づく灰色の男…。混乱するサリーに追い打ちをかけるように、奇妙な出来事が周囲で起こり始める。この館には怖ろしい秘密が隠されていたのだ。

著者等紹介

ゲルドム,ズザンネ[ゲルドム,ズザンネ][Gerdom,Susanne]
1958年生まれ。学校卒業後書店員となるための職業訓練を受けたが、本を売るだけでは創作への欲求が満たされず、女優を経て演出の仕事をするようになる。やがて小説を書き始め、処女作は2000年のEllorans Traum(フランセス・G・ヒル名義で発表)。2003年のAnidas Prophezeiungで同年のファンタジー新人賞を受賞

遠山明子[トオヤマアキコ]
1956年神奈川県生まれ。上智大学大学院でドイツ文学を専攻。ドイツ文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mocha

88
迷宮のような屋敷を舞台としたファンタジー。下働きの少女サリーは与えられた本を読むことで少しずつ目を開いていく。龍と狼の確執、偉大な猫の女王、屋敷の外にもっと大きな世界があること、そして自分が何者か…。自分自身への気づきと共に立ち現れる屋敷の主の存在。何を成せばいいのか、誰を信じればいいのか、物語は霧の中で手探りするように進んでいく。霧の王との対決は駆け足で少しわかりづらいが、ドイツのファンタジーらしい重たい雰囲気を楽しめた。2016/09/20

あたびー

36
#日本怪奇幻想読者クラブ 巨大な館の中で厨房の下働きをするサリーの楽しみは、図書室で読む本。古の叡智の龍が養い子の狼に滅ぼされる物語。そして見知らぬ紳士に渡された本には…閉じた城の中に幽閉されている人々、その理由は?猫の女王とは?そして龍を殺し幽閉されている狼、霧の王とは?サリーが自分のアイデンティティーを見失い悩み彷徨する様子を読者は目で追いながら物語を読み勧めます。何度も登場人物の正体を見失ってしまった。もう少し詳しい説明が欲しかった。2021/07/17

Norico

35
ドイツの作家さん。翻訳ものは久しぶりだったけど、意外とすんなり入り込めました。厨房で下働きをしているサリーが、ある日怪我した給仕係の代わりにパーティにでたことから、周りのおかしさに気づきだしていきます。誰が裏切り者なのか、誰の言葉を信じればいいのか、ドキドキハラハラです。最後、ハッピーエンドなのかもですが、カルトリーナとルーアンがかわいそう…2015/09/21

星落秋風五丈原

35
しきりに登場するキイワードは「あなたの本を読みなさい」のため『はてしない物語』が想起される。惜しむらくは、大方の読者が、主人公より物語の先を読んでしまうところか。「サリーの正体も見当がついているのだから、早く先の展開に行って欲しい!」と思っているのに後半もどかしい展開が続き、イライラする向きもいるかもしれない。 それよりは早く霧を晴らし、龍とその息子の複雑な関係に至る因果関係や、主要人物三人の過去の因縁などを明かして欲しかった。そうすればラストの意外とも言える選択にもう少し説得力が持てたのではないか。2015/05/02

ブルーベリー※更新は控えめです

25
赤毛の女の子の表紙に惹かれて 図書館で借りました。 ファンタジーで14歳の女の子が霧の王と戦う物語やけど、世界観が複雑で難しく感じた。挫折しかけてなんとか最後まで読めました。2018/04/17

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