出版社内容情報
2022年ロンドン。99歳のジョゼフィーンと97歳のペニーの姉妹はただものではない。第二次世界大戦中、姉は海軍婦人部隊に、妹は応急看護婦部隊に所属していた。ある日、戦時中のフランスへの働きに対して、姉妹に勲章が授与されることに。ペニーはこの機会に、1939年のパリで出会ったユダヤ人青年をめぐる事件と、その思い出を清算することにする。パリでの勲章授与式に向け、秘密のミッションが始まる――。“いつも機嫌良く”を合い言葉に、激動の時代をたくましく生きる最高の姉妹を描いた、勇気をもらえる感動作!
内容説明
99歳と97歳の姉妹、合言葉は「いつも機嫌よく」!モールス信号での会話が得意で格闘術の心得もあり。第二次世界大戦に従軍した姉妹にパリで勲章が授与されることに。チャーミングな姉妹の人生を描いた愛すべき物語!
著者等紹介
レイ,C.J.[レイ,C.J.] [J.Wray,C.]
イングランド西部のグロスターで育ち、オックスフォード大学で心理学を学ぶ。脚本家、創作クラスの教師、コラムニスト、ゴーストライターとしても働いてきた。25以上の著作があるベストセラー作家クリッシー・マンビーの別名義で、このペンネームでは『ロンドンの姉妹、思い出のパリへ行く』がデビュー作となる
〓山祥子[タカヤマショウコ]
1960年東京都生まれ。成城大学文芸学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
花林糖
17
(図書館本)97歳のペニーと99歳のジョゼフィーン姉妹が甥の息子アーチーとパリ旅行へ。現在と戦時中が交互に話は進む。戦時中や過去話にはシリアスな場面があるけれど、読後感は良かったです。元気溢れる老姉妹とアーチーの関係が◎。(本を手に取った時は、老姉妹がパリ旅行で事件に巻き込まれ、姉妹が解決する話かと想像し読み進めたら全く違いますした。2025/01/23
もち
16
「もう十分です。これ以上生きていたくありません」◆退役軍人のペニーは、WW2で深淵を覗いた。姉のジョジーも人生を歪められた。叙勲された姉妹はフランスへと渡るが、ペニーはある目的のため暗躍する。指輪を巡る悲劇に報復し、因果を清算するのだ。■明るく見えるドタバタ劇の現代編は、秘密と死に縁取られた過去編の続き。だから旅路は暗転し、終わりすら匂わせ、反転が度肝を抜く。感動のラストに向かって伏線が捲られていく様は必見。諜報、挫折、悲恋、家族愛。陰陽併せ持つお楽しみが、いっぱい詰まった家族史だ。2024/11/12
uniemo
12
第二次世界大戦を生き抜いた100才近いイギリスの姉妹。荒唐無稽設定なところはあるけれど戦時中のシリアスな部分と現在が交互に展開し楽しめました。2025/05/27
BECHA☆
8
題名から『ハリスおばさん』的ふんわりな物語を想像していたら、97&99歳、ライヴァルは101歳(!!)のお姉さま方はとんでもなくお元気でした。読み終わって表紙絵をまじまじと見直すと納得の小道具たち。情報盛り沢山で読んだ~という満足感と疲労感が年末最後に相応しかったかも(爆)。2024/12/31
しょうじ
7
面白かった。英国富裕層の控えめな姉と破天荒な妹の老姉妹が巻き込まれた騒動に関するコミカルな小説。英国のコメディものは大笑いしてしまう皮肉表現が散りばめられているので楽しい。しかし伏線、登場人物、時代の変化が多くクライマックスで「誰が、何故、どうした」の因果関係を理解するには苦労してしまう。登場人物のメモを取りながら読めばもっと楽しめただろう。本作は英国の戦時状況、富裕層の生活、女性の倫理観など読んでいて学ぶ要素も多かった。2025/03/19