ルビーが詰まった脚

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ルビーが詰まった脚

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  • サイズ 46判/ページ数 242p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488011185
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

中には見たこともないような鳥がいた。
羽根はすべて純金で、目はろうそくの炎のようだ。
「わが不死鳥だ、あまり近づかないようにな。凶暴なのだ」
不死鳥とルビーが詰まった義足を押しつけられた
青年が見いだした解決策とは?
表題作他全10編を収録
ガーディアン賞、エドガー賞受賞の名手が織りなす摩訶不思議な世界

不死鳥と、ルビーが詰まった義足を獣医から引き継いだ旅人テーセウスの選択を描いた表題作ほか、つつましやかな幽霊犬を競売で手に入れた書類箱の中にみつけた飼い主の話「ハンブルパピー」、上の階に行くことを絶対に拒否し続けた女の子の運命「上の階が怖い女の子」など、奇妙で幻想味にあふれ、ときに優しく、ときにぞっとするような怖さを秘めた短編全十編を収録。ガーディアン賞、エドガー賞を受賞した著者の傑作短編集第二弾。

■目次
「葉っぱでいっぱいの部屋」
「ハンブルパピー」
「フィリキンじいさん」
「ルビーが詰まった脚」
「ロープの手品を見た男」
「希望(ホープ)」
「聴くこと」
「上の階が怖い女の子」
「変身の夜」
「キンバルス・グリーン」

内容説明

中には、見たこともないような鳥がいた。羽根はすべて純金で、目はろうそくの炎のようだ。「わが不死鳥だ」と、獣医は言った。「あまり近づかないようにな。凶暴なのだ」…「ルビーが詰まった脚」。競売で手に入れた書類箱には目に見えない仔犬の幽霊が入っていた。可愛い幽霊犬をめぐる心温まる話…「ハンブルパピー」。ガーディアン賞、エドガー賞受賞の著者による不気味で可愛い作品10編を収めた短編集。

著者等紹介

エイキン,ジョーン[エイキン,ジョーン] [Aiken,Joan]
1924年英国イースト・サセックス州生まれ。父はピューリッツァー賞受賞の詩人コンラッド・エイキン。ジャーナリストの夫が亡くなってほどなく、作家としての本格的なキャリアをスタートさせる。“ダイドーの冒険”シリーズ、“アラベルとモーチマー”シリーズをはじめ、大人向けのホラーストーリーや、ファンタジー短編集、詩、戯曲と、生涯にわたって百冊以上の本を出版した。1969年にはガーディアン賞、1972年にはエドガー賞を受賞している。2004年没

三辺律子[サンベリツコ]
東京都生まれ。フェリス女学院大学、白百合女子大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

☆よいこ

87
ホラーストーリー短編集。[葉でいっぱいの部屋]不幸な金持ちの子供は館から出られない[ハンブルパピー]子犬の幽霊[フィリキンじいさん]数学と井戸[ルビーが詰まった脚]獣医の後継者には不死鳥と義足と砂時計[ロープの手品を見た男]インド人とロープを登る子ども[希望(ホープ)]ハープ教室[聴くこと]失われた音の授業[上の階が怖い女の子]恐れるのは死[変身の夜]狼男とおてんば娘[キンバルス・グリーン]放置児は猫と暖をとり電話ボックスから王様に電話をする▽子どもが主人公のものが多く児童書YAかもだけど、大人にもいい2023/02/13

カフカ

73
10篇からなる短篇集。前作「月のケーキ」と同様、背表紙も含め素敵な装丁です。カバーを取ってみるとまた可愛いのです…。本棚に置いて眺めるだけでときめいてしまいます。この夢が詰まったタイトルにも惹かれます。今作もどれも可愛らしくへんてこな味わいな物語なのだけど、随所に毒のスパイスが散りばめてあり、大変好みの短篇集でした。特に好みの作品は、「葉っぱでいっぱいの部屋」、「フィリキンおじさん」、「ルビーが詰まった脚」、「ロープの手品を見た男」、「キンバルス・グリーン」。2022/10/23

アナーキー靴下

70
お気に入りの方のレビューで本書の存在を知り読む(感謝!)。同出版社『月のケーキ』に続き、去年出たばかりの、粒揃いの短編集。別出版社の『心の宝箱にしまう15のファンタジー』は作者自身が選んだとの話に納得の短編集だったが、本書はそちらと重複しているのは1作品のみ、にも関わらず素晴らしい作品ばかりで驚いた。他作品も読みたくなる。いったい何処に連れて行かれるのかわからず、最後は唐突というか、まだ終わりにしないでと叫んでも去っていってしまうような、そして後に残されるのは余韻というには強すぎる何か…そういう作品集だ。2023/04/13

あたびー

44
「月のケーキ」に続いて、不思議や解放や少しの苦味の味わえるおとぎ話集。「葉っぱでいっぱいの部屋」巨大な館に住む少年ウィルは親族に支配されつまらない日々を送っていた。ある日葉っぱでいっぱいの部屋を見つけて入ってみると、そこには大木と、友達になってくれる少女が。エンディングが小気味良い。「ハンブルパピー」古道具の売りたてで手に入れた書類入れの中には、目に見えない仔犬が潜んでいた!幸せな気持ちになる愛すべき物語。2022/12/23

ベーグルグル (感想、本登録のみ)

38
ちょっと不気味で、独特の雰囲気の短編10編。少しホラー要素が強い印象。結末は読み手の想像になる部分もあるが、余韻はいい。好みが分かれそう。2023/01/10

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