誰でもない彼の秘密

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誰でもない彼の秘密

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  • サイズ B6判/ページ数 226p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488010447
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

1845年、アメリカの小さな町。15歳のエミリーは洒落た身なりの美青年と出会う。名のるほどの者ではないと言った、謎めいた彼に惹かれたエミリーは町を案内する約束を交わす。ところが数日後、家の敷地内で男性の死体が発見される。それは先日出会ったばかりの彼だった。彼――ミスター・ノーバディが何者なのか、何が起こったのかを突きとめたい。その一心でエミリーは慣れない調査をはじめる。瑞々しい感性と抜群の観察眼を持つ、偉大な詩人エミリー・ディキンソンの少女時代を描いた鮮やかな力作! 解説=山崎まどか

内容説明

1845年、アメリカの小さな町。ディキンソン家の娘、15歳のエミリーは洒落た身なりの美青年と出会う。身内の問題を解決するため、この町に来たらしい。名のるほどの者ではないと言った、謎めいた彼に惹かれたエミリーは町を案内する約束を交わす。ところが数日後、家の敷地内で男性の死体が発見される。それは先日出会ったばかりの彼だった。彼―ミスター・ノーバディが何者なのか、いったいなにが起こったのかを突きとめたい。その一心でエミリーは慣れない調査をはじめる。瑞々しい感性と抜群の観察眼を持つ、偉大な詩人エミリー・ディキンソンの少女時代を描いた鮮やかな力作!

著者等紹介

マッコール,マイケラ[マッコール,マイケラ] [MacColl,Michaela]
ニューヨーク出身。イェール大学院でロシア語とソビエト連邦の歴史を学ぶ。偉人の伝記に興味を惹かれ、デビュー作Prisoners in the Palace(2010)では、ヴィクトリア王女が女王になるまでを描いた

小林浩子[コバヤシヒロコ]
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

39
 原題は「Nobody’s Secret=誰でもない者の秘密」。だが邦題は「誰でもない」に「彼の」の一語を加えて本来とは少し異なる意味。「Nobody」は、「彼」ともう一人、Nobodyになりたかったある少女の二人を指す。その少女とは、誰もが知る詩人エミリー・ディキンソン。病弱傾向があるにもかかわらず深夜の事務所に忍び込んだり、危ない大人の遊び場に飛び込んだりと実に大胆な行動に走らせた動機は古今東西ティーンの女性を動かす最強の動機、恋だ。人生の分岐点に架空の事件を盛り込んだのがこの作品の妙味である。2015/08/15

emi

30
アメリカの詩人、エミリー・ディキンソンの詩からインスパイアされたミステリ仕立てのYA小説。実在の人物を探偵役にして殺人事件を解決させるという発想が面白かったです。好感の持てるミスター・ノーバディと名乗る若い男性と知り合ったのに、彼は池で死んでいた。主人公のエミリーは謎を解明するべく調査に乗り出す…。エミリーが生きていた時代ならではの謎解きですが、若き日のエミリーはきっとこんな冒険心と正義感にあふれた高潔な人だったのかもと思わせます。元気いっぱいで怖いもの知らずなヒロインに、自分の冒険心も刺激される一冊。2015/09/27

norstrilia

28
素晴らしい。アメリカの詩人エミリー・ディキンソンを主人公に据えた、一種の文学ミステリ。エピグラフや作中に散りばめられた実際の彼女の詩。詩人の目を通して描写される色彩豊かな風景。活発で、でも秘密主義の一面を持つ、感受性豊かな15歳の少女。そして、彼女と家族との関係(特に妹)。そのすべての要素が絶妙な按配で配置されている。隠遁生活を送ったとされるディキンソンの想像の少女時代だが、大人になるまでの時間、またその後の人生と、さらに空想出来る余韻に浸る。2015/11/21

kaoriction@本読み&感想リハビリ中

26
「わたしはだれでもない人!あなたはだれ?あなたもだれでもない人なの?」大好きな詩人の一人であるエミリー・ディキンソンの この詩をきっかけに描かれた作品。エミリーが少女探偵として謎に立ち向かう。もちろんフィクションだが、各章の見出しには彼女の詩。物語のあちこちにも詩が散りばめられ、エミリー好きにはたまらない一冊。ミスター・ノーバディ、彼は何者なのか…何が起こったのか?好奇心旺盛な少女時代がイキイキと描かれる。淡い恋心と友情。姉妹、家族愛。30代以降は隠遁生活を送った彼女だからこそのキラキラな少女時代が新鮮。2015/09/14

じゃすぽ

23
エミリー・ディキンソンの詩のとりこにになった著者が詩から発想を膨らませ、エミリーの少女時代を描いたYAミステリー。19世紀アメリカの生活様式やドレスを思い描くだけで胸が高鳴った。15歳のおてんば娘が、どんな障害にも怖気つくことなく謎を解いてゆく姿は凛としていて目が離せない。終盤にかけて少々傲慢になってゆくところもご愛嬌。8月に読むのがおすすめ。こういう本が読みたいなぁーと思っているときに出会えて最高のタイミングでした!2015/08/05

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