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Q〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 313p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488010119
  • NDC分類 973
  • Cコード C0097

出版社内容情報

主人公と同志たちの夢を陰で操り崩壊させた密偵Qとは何者なのか。『薔薇の名前』+『ダヴィンチコード』+〈007〉。著者の正体はエーコではないかと話題を呼んだ超大作。

内容説明

一五五五年、欧州ではないどこかの街。主人公が密偵Qの遺した手記を読む。「ローマの支配を覆して農民や炭鉱夫のユートピアを建国する」という主人公と同志たちを陰で操り、その夢を崩壊させた宿敵の手記を読みながら、血塗られた闘いの日々と死んでいった仲間を回想する。宗教改革の、主人公の、Qの時代の幕開けだった。全世界で100万部突破!本国で著者の正体はエーコではないかと話題を呼んだ作品。

著者等紹介

さとうななこ[サトウナナコ]
新潟県出身。武蔵大学人文学部卒業。日伊の翻訳・通訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

41
宗教改革によってローマ・カトリック教会による封建社会を打倒しようと立ち上がった思想家や若者たちがいた。だがその夢は様々な犠牲や傷痕を残し、救いさえも見いだせずに潰えていく。その裏で暗躍していたのはローマ・カトリックによる絶対支配ながら人の深淵を嘲笑うカリファに忠誠を誓う密偵Qだった。思想のベースがマルクス共産主義に重なって仕方ない。そして勝利後に再洗礼派の指導者でもある狂人、ヤン・マティスが異教徒と見なした者を吹雪の中に裸で放り出し、街から追放したことに信仰と人間の信念の乖離を見出し、無性に悲しい。2014/07/09

林 一歩

33
無神論者故、聖書や神学書などのキリスト教に係る参考書片手に読んでいるため、やたらと時間はかかるが大変面白く拝読。"薔薇の名前"などのエーコ作品ほど難解ではないが、逆に若干の物足りなさは感じる。引き続き、下巻へ。2015/01/15

内島菫

25
1517年にマルティン・ルターによって口火が切られた宗教改革の時代を生きる主人公と、その敵密偵Qの物語。密偵Q(コヘレトー)の手紙をもとに、主人公は自分の仲間の誰かがそのQとして潜り込んでいたのであろうと推察するが、主人公が場所や時間とともにいくつもの名前に変わっていくことも考えると、主人公がQなのでは?と思ってしまう(もちろん今のところ立ち位置的に全く別人としか思えないけれど)。主人公は前半では、ルターよりも先鋭的なトマス・ミュンツァーの主導するドイツ農民戦争に、ミュンツァーの側で参加する。2019/04/30

昼夜

22
久々に2段の本を読んだのと物語が濃厚なので疲れますが登場人物たちの言葉の熱さと力強さに今日、2014/12/14の衆院選の立候補者演説よりも心惹かれるものがあります。またしても題材の宗教改革と地理を知らないまま読み始めましたが突然の選挙になったときに読んだせいでしょうか、権力者に馬鹿にれ足蹴にされ食い物にされている人たちが立ち上がる姿に胸が熱くなりました。2014/12/14

愛玉子

15
16世紀ドイツ。マルティン・ルターに始まる宗教改革は、血みどろの反乱と粛清を引き起こす。名前を持たず、その代わり通り名は数多く持つ主人公は、まさにその戦乱の最中にあり、己と仲間たちの理想が完膚無きまでに叩きのめされるのを目の当たりにする。何度も、何度も。彼はまだ知らないが読者は知ることになる。理想を崩壊させた密偵の存在を。綿密に調べ相手の信頼を勝ち取った上で、誤った情報や、毒針を忍ばせた甘言を囁いて組織を内部から壊していく、顔のないその密偵の名はQ。入り組んでいるけれど面白く、続きが気になって急ぎ下巻へ。2014/06/10

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