コ・イ・ヌール 美しきダイヤモンドの血塗られた歴史

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  • サイズ B6判/ページ数 298p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488003913
  • NDC分類 936
  • Cコード C0022

出版社内容情報

現在は英国王室の王冠で光り輝く、コ・イ・ヌール(光の山)と呼ばれる巨大なダイヤモンド。それが世界的に著名であるのは、ただ美しいからではない。エリザベス女王が身につけることを拒んだほどの、凄絶な来歴を有しているからだ。ムガル王国の皇帝やシク王国の君主など、さまざまな者の手を経て、英国王室が所有するに至ったそのダイヤモンド。富と力と子孫繁栄をもたらすと信じられ、数々の権力者に崇められてきたダイヤモンドは、同時に数多くの悲劇や凄惨な出来事を巻き起こしてきた――。数々の資料を渉猟することで、ひとつのダイヤモンドを巡る歴史を鮮やかに描く、面白さ無類の渾身のノンフィクション。

内容説明

コ・イ・ヌール―“光の山”という意味の巨大なダイヤモンド。現在は英国王室の王冠で輝くそれが世界的に著名であるのは、ただ美しいからではない。エリザベス女王が身につけるのを控えるほどの、凄絶な来歴を有しているからである。権力の象徴として、ムガル帝国の皇帝やシク王国のマハーラージャなど、数々の統治者の手を経てきたコ・イ・ヌール。しかし同時に、呪われているとしか思えないような多くの悲劇や凄惨な出来事を巻き起こしてきたのだ。豊富な資料を駆使して、ひとつのダイヤモンドを巡る歴史を鮮やかに描く、渾身のノンフィクション!

目次

第1部 玉座の宝石(インドのコ・イ・ヌール;ムガル帝国のコ・イ・ヌール;ナーディル・シャー イランのコ・イ・ヌール;ドゥッラーニ帝国 アフガニスタンのコ・イ・ヌール;ランジート・シング ラホールのコ・イ・ヌール)
第2部 王冠の宝石(灰の町;少年王;イギリスへの道のり;万国博覧会;最初のカット ほか)

著者等紹介

ダルリンプル,ウィリアム[ダルリンプル,ウィリアム] [Dalrymple,William]
1965年、スコットランド生まれ。ケンブリッジ大学在学中に発表した、マルコ・ポーロについての評伝In Xanaduがベストセラーになる。以後多くの作品を刊行し、サンデータイムズ若手作家年間最優秀賞やヘミングウェイ賞などを受賞。現在は妻と三人の子どもとインドのデリー市外の農園に暮らす

アナンド,アニタ[アナンド,アニタ] [Anand,Anita]
1972年、ロンドン生まれ。キングス・カレッジ・ロンドンで学ぶ。20年以上にわたり、BBCなどのテレビやラジオでジャーナリストとして活躍。2015年に初めての著書Sophia:Princess,Suffragette,Revolutionaryを発表。現在は夫と二人の子どもとロンドンに暮らしている

杉田七重[スギタナナエ]
東京都生まれ。東京学芸大学卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さつき

72
有名なダイヤモンド、コ・イ・ヌールの遍歴。以前から漠然とした興味を持っていたので読みました。こんなにも沢山の王が欲しがり手に入れるために犠牲を払っていたとは!わかりやすい王権の象徴としてぴったりだったのだろうけど衝撃的でした。中でも少年王から無理矢理に奪い取るようなイギリスのやり口は虫唾が走る思いです。挙げ句の果てにカットして以前とは似ても似つかない姿にしちゃうとは!インド、パキスタン、タリバンまでが返還要求を繰り返しているという事実にも驚き。こんな所が呪いのダイヤモンドと言われる所以なのでしょう。2020/01/04

キムチ27

59
絶妙に面白かった・・とはいえ、私には手が届くべくもない逸物。ただただ、シーク教徒の王国と大英帝国の間に有って蠢いた生臭い人々の流血の歴史を傍観した・・と言って過言じゃぁない。登場する人物はどれも名前が長すぎ、すでに前半で「何が何だか、解らない」状態の頭。でも一番印象に残った王は「ラストエンペラー」ドゥリープ・シンク。美少年が夕べには爛れた男になり果ててしまう在り様。ネットで美術館で展示されている「光の山」のイミテーションを見た。自然から生まれた永久の命を持ち続ける。。対する人間は限られた命。空しさのみ2019/08/28

星落秋風五丈原

42
1849年、いち民間企業に過ぎなかった東インド会社が、シク教徒の独立王国シク王国の若き君主ドゥリープ・シングから、コ・イ・ヌール(光の山)と呼ばれる巨大なダイヤモンドを受け取る。君主のサインした文書には「ラホールの王からイギリスの女王に譲渡」と書かれていたが、譲渡の代償に君主が受け取るものは何もなかった。前半はダイヤモンドがイギリスに来るまでの経緯、後半は来てからのドゥリープ・シングの生涯を綴る。恨みつらみを負っているのだから、恐ろしくてロンドン塔でひっそりと置かれているのもむべなるかな。2019/07/19

taku

18
伝説や逸話で磨かれてきたダイヤモンドというだけで好奇心をそそるが、その来歴はモノで辿る世界史になる。インド、中東、そしてイギリスへ。権力者の手を渡ってきた宝石は人間の欲望を嘲笑っているのかもしれない。今も王冠の中心で輝きながら。インド支配、条約書のインクが乾くまもなく修正案、戦利品コ・イ・ヌールを万国博覧会で堂々展示。うーんさすがのイギリス。2021/03/26

山猫

14
あー、無理。イスラムやらヒンドゥーの世界や歴史、習慣、習俗にかなり通じている人でないと、ものすごく疲れるだけで、肝心のコイヌールについて追い続けられないと思う。2023/01/25

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