出版社内容情報
世界中の観光客の憧れの的であるこのホテルは、1800年代は、プルースト、オスカー・ワイルドが出入りし、1920年代にはヘミングウェイや、S・フィッツジェラルド等が待ち合わせに使い、ナチス占領下には、ゲーリングが拠点を置いた。そこには同時にコクトーもサルトルもボーヴォワールも、ロバート・キャパも出入りし、ココ・シャネルが住み……歴史を見守ってきたこのホテル。まさにグランド・ホテル形式の物語を地でいく傑作ノンフィクション。
内容説明
歴史はホテルで作られる…。パリ、ヴァンドーム広場に面したホテル・リッツ。世界中の観光客の憧れの的であるこのホテルは、ナチス占領時、ゲーリングが拠点を置いたにもかかわらず、そこには同時にコクトー、サルトル、ボーヴォワールら多くの作家、文化人たち、王族たちも出入りし、女優のアルレッティやシャネルのように、ドイツ人将校の愛人となる女性たちも多くいた。そしてパリ解放時には、従軍記者だったヘミングウェイ、戦場カメラマンのロバート・キャパらが先を争ってリッツを目指し、イングリッド・バーグマンはキャパと出会い恋に落ちる。ホテル・リッツという舞台を切り口に描かれた、まるでグランドホテル形式の小説のような傑作ノンフィクション。
目次
パリのスイス―一九四〇年六月
パリについてのあらゆる噂話―一八九八年六月一日
ヴァンドーム広場上空での空中戦―一九一七年七月二十七日
リッツと同じぐらい大きなダイヤモンド―一九四〇年九月一日
パリに流れてきたアメリカ人たち―一九四四年
フランス人女優とナチスの恋人
ユダヤ人バーテンダーとドイツの反ナチス活動
アメリカ人妻とスイス人支配人
ドイツ軍司令官とパリの運命
記者団とパリへのレース
アーネスト・ヘミングウェイと解放されたホテル・リッツ
女性記者たち―一九四四年八月二十六日
パリからの最後の列車
ココの戦争と汚れたリネン
ブロンドの爆弾と原子核科学者たち
ベルリンより愛をこめて、そしてパリでの最後の戦い―一九四五年
パリでの権力の衰退―一九五一年六月
戦争の長い影―一九六九年五月二十九日
著者等紹介
マッツェオ,ティラー・J.[マッツェオ,ティラーJ.] [Mazzeo,Tilar J.]
合衆国フロリダ州ポート・シャーロット生まれ。ノンフィクション作家。現在メイン州のコルビー大学で英語準教授を務め、夫の住むカナダのブリティッシュ・コロンビア州、ニューヨーク、メイン州を行き来する日々を送っている
羽田詩津子[ハタシズコ]
翻訳家。東京生まれ。お茶の水女子大学英文学科卒業。ミステリなどの小説、ノンフィクションと幅広い分野で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鉄之助
とろこ
星落秋風五丈原
桜父
アーちゃん