出版社内容情報
教育先進国スウェーデンと日本発!
教育現場で子どもたちの非認知能力、そして認知能力をいっしょに伸ばす実例とアイデアがたっぷり詰まった実践集。
文科省の指導要領や『国語教育』で令和の教師が知っておきたい「授業重要用語・キーワード」として取り上げられた非認知能力。
今後は「学習評価」にも取り入れられていくと言われ注目度が高い。
いっぽう、教育先進国スウェーデンでは、すでに認知能力と非認知能力の一体的な教育制度が国レベルで確立している。
本書では、スウェーデンと日本で実際に学校の授業や行事に非認知能力を伸ばす仕掛けを取り入れている実例とアイデアを紹介。
また、「子どもが非認知能力を自ら伸ばし使いこなすために、教育にかかわる大人は具体的に何ができるのか」について、非認知能力に関わる本を多数執筆し、また、現在全国の学校で非認知能力を伸ばす仕掛けを授業や行事に導入中の中山芳一先生と、スウェーデンの学校教育現場の事例を実践者兼運営者として携わる大変稀有な存在、田中麻衣先生、そして大阪の公立中学校で教科学習を通じて非認知能力と認知能力の向上を実現した徳留宏紀先生が、イラストや図、データを交えて紹介。
上記の紹介例について、さらに中山先生が非認知能力的視点から解説する、「単なる海外すごいよ本」ではない現場ありきの教育実践の書。
参考)非認知能力とは?
仕事の成果や人生の充実度が決まる力のこと。
最近では、落合陽一氏が自身の動画で『非認知能力』について語り、メンタリストDAIGOもYouTubeで『非認知能力』を取り上げ、ますます話題になっている。
もっと具体的に掘り下げると…。
・コミュニケーション能力(他者とやり取りできる力)
・思いやり・共感性(他者の立場に立ち、その思いを想像できる力)
・忍耐力(我慢する力)
・自信・自尊感情(自分をプラスにとらえる力)
・意欲(前向きに頑張ろうとする力)……などなど。
※世界で初めて提唱したのは、2000年にノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・J・ヘックマン氏。
目次
第1章 認知能力と非認知能力は「コインの裏表」
第2章 あらためて非認知能力について
第3章 教育現場で非認知能力を伸ばす実践ステップ
第4章 見取りのレンズと仕掛けのギミック
第5章 ある公立中学校教員の挑戦
第6章 学校改革で実現した大人と子どもの非認知能力向上
第7章 スウェーデンの教育実践「3つのLearn」とは
第8章 スウェーデンのPBL計画書―子どもたちの興味に寄り添う
第9章 スウェーデンの感情教育実践―子どもが自分の感情について学ぶ
第10章 教育現場における評価は何のために、誰のためにあるのか?
著者等紹介
中山芳一[ナカヤマヨシカズ]
1976年岡山県生まれ。岡山大学教育推進機構准教授。専門は教育方法学。All HEROs合同会社代表。各世代の子どもたちのための非認知能力育成のために尽力している。さらに、全国各地の産学官民の諸機関と協働した教育プログラム開発にも多数関与。9年間没頭した学童保育現場での実践経験から、「実践ありきの研究」をモットーとしている
田中麻衣[タナカマイ]
福岡県生まれ。スウェーデンの就学前学校F¨orskolan Galaxen及びF¨orskolan The Cottage校長。高校、大学と2度のスウェーデン留学を経て2012年にストックホルムへ移住。スウェーデンで放課後支援サービスの再建をしたことをきっかけに学校運営に携わる。ストックホルム大学にて校長資格取得。小・中学校の教頭、校長、教育コンサルタント企業運営を経験し、現在は2校の就学前学校で校長を務める。子どもも大人も学び、成長し続けられる組織づくりをめざす
〓留宏紀[トクドメヒロキ]
1990年大阪府生まれ。Nordic Educations代表。2013~2022年まで泉佐野市立新池中学校教諭を務める。教科学習を通じて非認知能力&認知能力の向上を実現し、教育論文「教科学習における自立・協働型学習による非認知能力の向上」では、2021年度東書教育賞にて入選。22年から岡山大学大学院に在学し教育心理学と教育統計学の両面から非認知能力の研究を行う傍ら、23年からはフィンランドのヘルシンキ国際高校(Helsingin kielilukio)に勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。