出版社内容情報
特に北九州に多く存在する装飾古墳について、紙面とデジタル技術の両方を駆使して多面的に解説する、古墳マニア垂涎の一冊。
装飾古墳とは、彫刻や線刻、彩色などの装飾技法によって墓室の内外に文様が表される埋葬施設の総称です。
特に北九州に多く存在し、古墳マニアにとっては垂涎の的となっています。
そのような九州装飾古墳を調査・デジタル化し、文化遺産の保存に役立てようとするプロジェクトチームの成果をいかんなく盛り込んだのが、本書です。
古代の様子を再現した見どころ満載の映像が収録されたDVDや、古墳の内部が3Dで再現されるAR機能がついているほか、紙面ではわかりやすい解説とともに、建造当時の姿を最新のコンピューター技術で再現した多くの画像を掲載。
これまでの古墳本とは一線を画する画期的な書籍となっています。
【著者紹介】
東京大学大学院情報学環教授
内容説明
驚きのデジタル技術で古代ロマンを解き明かそう!DVDで迫力ある映像を、スマートフォンなどで3D(AR)を楽しめる。10の古墳を“リアル”に徹底解説!
目次
1 装飾古墳とはなにか?
2 装飾古墳を見てみよう(石人山古墳―古来、信仰を集めた石人が眠る;千金甲1号(甲号)墳―初期横穴式石室と後の首長墳の結節点となる
日岡古墳―巨大な同心円文が特徴的
王塚古墳―装飾古墳の彩色“すべて”が見られる
田代太田古墳―良好な保存環境下で遺された鮮やかな彩色壁画に注目
弘化谷古墳―2種類の「赤」を発見!?
乗場古墳―筑紫君磐井とも関連!?
珍敷塚古墳―大陸文化の影響も
桜京古墳―線刻と彩色がズレている
弁慶ヶ穴古墳―巨大な石室内にちりばめられたたくさんの馬や船の文様)
3 遺跡計測の概念を変えた最先端技術(装飾古墳をe‐Heritage化する技術;デジタル技術による装飾古墳の解析(サイバー考古学))
著者等紹介
池内克史[イケウチカツシ]
1949年生まれ。東京大学大学院情報学環教授、工学博士。同大学大学院工学系研究科情報工学専攻博士課程修了。マサチューセッツ工科大学人工知能研究所、工業技術院電子技術総合研究所(現・産業技術総合研究所)、カーネギーメロン大学ロボティクス研究所、東京大学生産技術研究所などを経て、2000年より現職。アンコール遺跡や奈良大仏などの有形の文化財のe‐Heritage化や民族舞踊など無形の文化財のロボットによるe‐Heritage化など「文化を科学する」研究に取り組んでいる。2011年IEEE PAMI Distinguished Researcer賞、2012年紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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