内容説明
「お先にどうぞ」って言ってみる!?競争社会も成果主義も、いりません。いま求められているのは、もっとも新しくそして誰しもが持っている「気だて」のコミュニケーション。
目次
優柔不断なひと
言いたいことが言えないひと
「お先にどうぞ」と譲ってしまうひと
自分が好きではないひと
傷つきやすいひと
効率よく仕事ができないひと
すぐに「ごめんなさい」「すみません」と謝ってしまうひと
家族の犠牲になっているというひと
「成功」と「幸せ」
心に成熟はあるか?
情に流されやすいひと
「気だてのいいひと」になるための処方箋
著者等紹介
香山リカ[カヤマリカ]
1960年札幌市生まれ。東京医科大学卒業、精神科医。立教大学現代心理学部教授。豊富な臨床経験を生かし、現代人の心の問題のほか、政治、社会批評、サブカルチャー批評など幅広いジャンルで活躍する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
和草(にこぐさ)
11
優柔不断が悪いのではなく、優しいから選べない。決められない。「優柔不断」は悪いイメージだったけど優しいから優柔不断なんだと思いました。ガツガツではなくフンワリして日々を送りたいと思いました。2013/11/17
ガラスのバラ
6
「気だてのいいひと」という言葉を耳にすることさえないし、それにあてはまりそうな人も周りにいない気がする。気だてがいいっていうのは、昔なら褒め言葉なのだろうけど、ハッキリ物言えない人では今の時代には生きていけない。しかし、香山さんはあえて、この時代だからこそ、気だてのいいひとの存在が社会にとっては大事なのだと。損得のルールから解放され、自己主張をぶつけるよりひとこと少なめくらいの人が、ひとを救い、社会を穏やかなものにする力を持つ。2019/06/28
文鳥
4
優柔不断で、優先順位をつけるのが苦手で、自信がなくて、、、気だてのいい人と言えるかはともかくとして、自己肯定してもらった安心感がある。マネージメントやらコーチングやらの自己啓発やビジネス書があふれる一方で、うつ休職が増加する社会。社会を批判していてもはじまらないけど、多様な個性が尊重されるよう身の回りから一つずつ。2014/04/27
しおこ
3
精神科医の方が書かれているので論文ちっくで少し読みづらかった。精神科にはお世話になったことなく雰囲気やどういう方が来るのかなど知らなかったけど、お先にどうぞと心優しい方こそ心の病になってしまうというのはなるほどと思った。お先にどうぞばかりではなく時たまイエスノーははっきり言えるような人間でありたい。2022/03/10
驟
3
近年の非常識な大人は、エイジレス傾向による大人の子供化であるという内容に妙に納得した。2011/04/15