誤植読本

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  • サイズ B6判/ページ数 268p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784487795253
  • NDC分類 749.43
  • Cコード C0095

出版社内容情報

思わぬ誤植に泣かされた著者が,ここだけの恥ずかしい話を告白。思わずニヤリとする話が満載の本邦初の誤植アンソロジー。大岡信,吉村昭,宮尾登美子,河野多惠子など47名。

内容説明

ここだけの恥ずかしい話しに思わずニヤリ。失敗は成功の墓。この本でしか味わえないあの作家達の告白。

目次

1 誤植打ち明け話(外山滋比古「校正畏るべし」;中村真一郎「誤植の話」 ほか)
2 著者の眼・編集者の眼(生方敏郎「校正」;小林勇「校正」 ほか)
3 誤植・校正をめぐる思索(大岡信「校正とは交差することと見つけたり」;長田弘「苦い指」 ほか)
4 近代作家の誤植・校正(尾崎紅葉「十七校」;森鴎外「鸚鵡石」 ほか)
5 校正の風景(石川欣一「校正」;相沢正「校正を詠む」 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネギっ子gen

55
【誤植打ち明け話や、ここだけの恥ずかしい話】森鷗外『鸚鵡石(序に代うる対話)』が面白い。『鸚鵡石』なる本を翻訳した著述家と編集者との用字をめぐる対話形式の短編。<主人。(校正刷を机の側に積んである書籍の間より出す。)これを見てくれ給へ。一番沢山ある此の「申す」といふ字なんぞを見給へ。これが雜誌には皆「まをす」とルビの振つてあるのを、僕が「まうす」と直して遣つたのだ。それを初校に皆「まをす」にしてゐる。又直して遣つても、再校にも直つてゐないで、この通「まうすは聊へんなる樣存候」と冷かして書いてあるのだ>。⇒2024/01/07

のぼる

5
いつも楽しませていただいている活字の舞台裏。面白いんだけど、テーマがテーマだけにどれもこれも似通ったエッセイばかりなのは否めないな。「校正おそるべし」何回出てくるんだ。バウの読者にとっては、面白い誤植が好物なので、そう目くじらを立てずにいたいものだ。誤植によってより面白い文が生まれることもあるのが興味ふかい。校正していると著者と同化してしまう気持ち、分かるなあ。ネットで誰もが文章を公開できる時代、誤字脱字には気を遣わなくてはと思う。2014/04/29

yokmin

5
(あとがきに代えて) 誤植や校正ミスはネガティブな面ばかりとは限らない。・・ポジティブで創造的な側面さえある・・怪我の功名というやつである。・・校正という作業の奥深さを種々考えさせてくれるエッセイも数多く含まれている・・2013/06/20

moonanddai

2
楽しく読ませていただきました。本を書く人、作る人、印刷する人、いろいろな人の関わり合いの中での悲喜こもごも…。怒るにしても怒られるにしても、複雑な気持ちは分かるような気はします。/しかし、知らないことも沢山ありました。荻原井泉水は完全に「いせんすい」と思い込んでいましたし(「井泉」というとんかつ屋さんがありますので…。)、「乃公」は読めるには読めますが、意味は分からず…。「浮雲乗い」は全くわかりません(今でも)。何せネットでもヒットしないのには参りました。ただ、「誤植の話」という本にだけ載っているらしい。2015/12/04

てらこ

2
作家、詩人、学者、編集者等の「校正」について語られた文章をあっちこっちから集めて一冊にした本。ほとんどはワープロもない、手書きで書いたものを印刷所で植字していた時代の話が多いがたまに現代の話も混じる。末端の末端で小銭を稼いでる身としては始終叱られてるような感じでしょんぼりします(^^;)詩人の方は心が広いなぁと。あと用字用語の統一の難しさに改めてため息。校正恐るべし…言われてたかもなんて身が引き締まりますが一方で奥付忘れちゃう人に心が慰められます〜。2012/02/28

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