内容説明
オペラとも見まごう世俗カンタータの世界は文学、社会制度、作曲技法がバッハの豊かで多彩な筆遣いによって融合した、決して見逃すことのできない宇宙である。盛んなバッハ研究の中で唯一遅れていた、世俗カンタータの全貌を、世界の第一線の研究者たちが究めた、このジャンル唯一の書。
目次
第1部 作曲家とその世界(バッハの世俗カンタータ―レパートリーとコンテクスト;イタリア語の世俗カンタータ;オペラと「ドラマ・ペル・ムジカ」;ケーテン宮廷における音楽活動;ライプツィヒの貴族と市民による音楽支援;市民や貴族の音楽と文学の楽しみ;ライプツィヒにおけるバッハのコレギウム・ムジクムとその前史)
第2部 作品とその世界(バッハの世俗カンタータの詩人と詩;バッハの世俗カンタータにおける古典神話と新しい神話;世俗カンタータの形式と類型;バッハのパロディ処理;ソロ・カンタータとソロ楽章;合唱曲、二重唱曲、器楽曲;演奏実践の諸相)
著者等紹介
ヴォルフ,クリストフ[ヴォルフ,クリストフ][Wolff,Christoph]
1940年、ゾリンゲン生まれ。ベルリン音楽大学でオルガンを学ぶ。エアランゲン大学哲学博士。同大学、トロント大学講師、プリンストン大学客員教授、コロンビア大学教授を経て、現在ハーヴァード大学教授
コープマン,トン[コープマン,トン][Koopman,Ton]
1944年、アムステルダム郊外ズヴォレ生まれ。アムステルダム音楽院(現スウェーリンク音楽院)で、チェンバロ、オルガンを、アムステルダム大学で音楽学を学ぶ
礒山雅[イソヤマタダシ]
1946年生まれ。国立音楽大学教授。東京大学大学院博士課程で、美学芸術学を学ぶ
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