内容説明
記事のためならアシスタントにイレズミだってさせる。単に今日のネタがないからだ。取材中の沈没船に宝を見つけたら、引き揚げ会社の社長になってひと儲け。マフィアを騙して車をまきあげ、逃走。あまりに人気があり、また憎まれてもいるので表を歩くこともできない、ハンター・トンプソンのコラム本邦初公開。
目次
サタデイ・ナイト・イン・ザ・シティ
ニクソンとクジラ女
ヘルファイア・クラブ
ブタの時代
バファロー、ひとを突く
ハリケイン・ジャンキー
デンヴァーの旅
ファット・シティのイライラ
フル・タイム・スクランブリング
最低のやつら〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あまたあるほし
1
久しぶりにトンプソンを手に。いやあ、キテるし、キレてるね。日本のゴンゾージャーナリズムってのは、なくなってしまったのだろうか。2012/05/29
河村祐介
0
80年代末、ちょうどパパ・ブッシュが当選するころの連載コラム集。名著『ヘルズエンジェルズ』『ラスベガス71』のような長編とも違った小気味よさも。時期的には全盛期というよりも往年の集成といったところではないかと。上記長編もいいんですが、この書き散らし感のが実際の彼の文章の当時の人気の中心なのかなとも。まぁ、それはともかくこの比喩というか悪口の美学というか全体に散りばめられた表現、内側に入ってその本質を掴んでラフかつスピーディーに言葉として表現する邪悪なる名調子は、往年とはいえ鋭い。2017/08/16