内容説明
本書は、ドラマチックなタッチで、アメリカのなかの日本人生徒たちの心理的葛藤の過程を生き生きと描き出している。同時に、あくまでも客観的に事実を追うという、科学する姿勢をもち続けることによって、今後の日米文化比較と異文化間教育研究に一つの学問的資料を提供しようと試みた。要するに、多少とも日米の文化や教育の差を考える一般の人々にも、またこの分野の研究者にも読んでいただけるように工夫したものである。
目次
第1章 今なぜ「アメリカの日本人生徒たち」なのか
第2章 アメリカの教育―日本とどこが違うか
第3章 日本人生徒をとりまく教育環境(アメリカでの住環境とリンカーン小学校;コロンバス日本語学校)
第4章 日本人生徒の異文化体験と行動の記録―三つの実際例
第5章 異文化への移行過程を追って
第6章 異文化間教育のために
付 異文化への適応過程とその要因―文献研究