内容説明
中世庶民のおおらかな笑い。ヨーロッパ中世のハレとケ、そのケの部分を描くのがファブリオーである。坊主や芸人、農民、町人らの愚かさや世渡りの知恵を笑いとともに生き生きと描く落語的世界の全貌を語る。
目次
第1章 ファブリオーとは?
第2章 本格ファブリオー
第3章 日々のいとなみ
第4章 ファブリオーの衰退
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
small_akuto
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ファブリオーという中世ヨーロッパの笑い話についての入門書。なかなかにエグい話もあり面白かった。単純な正義や倫理観では理解しにくい話もあり、当時の世の中で誰が権力を握っていたか、欺瞞に満ちた存在は何だっかが解説されて納得できた。ヒドイ目に合うやつに共感しちゃうと可哀想にも思えるけど、当時の社会でどういう風に振る舞ってたかを知るとまた見方が違いますもんね。 単純な倫理観よりも庶民の強かさや飢えへの共感がこもっており、落語とは何かという問いにも思わぬヒントになりそうでした。2023/09/11
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