内容説明
自然と、そして自分と向き合うためにひたすら登りつづけるアルピニスト、ラインホルト・メスナーが、山への情熱をいだきはじめた幼年時代から無酸素登頂への挑戦、8000メートル峰全登攀を経て、やがて旅に心の安寧を見いだすまでをつづった本格的自伝。
目次
幼年時代の楽園
巨大な岩壁
アリークライミングの誓い
ペルー・アンデス遠征
マウント・ケニア登攀
最後のタブー―エヴェレスト無酸素登頂
K2のアブルッツィ稜
トモ・チェセンとローツェ南壁〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のっち♬
101
序盤から「オーバーハング」「つるつる」「クラック」のオンパレードという登山漬けの育ち。山々とのたえまない心の結びは自然への敬意を育み、ストイックなアルピニズムや卓越した自己認識力の根源となったのだろう。アイガー北壁最速記録やヒドンピークのアルパインスタイルなど、歴史的快挙だろうが順調な登攀の記述は素っ気ない。彼の活動の源泉は不確実性の中にどれだけ能力と情熱と意志力を賭けられるかによるのだ。14座や7大陸最高峰ではいくらか功名心も感じるが、見出した静寂と無限と調和の境地は人間不信に悩まされ続けた彼ならでは。2021/07/22
鼻毛カッター
1
のぼった山とそのエピソードをズラズラッと並べただけのような印象。エベレスト単独無酸素登頂とかは個別に本が出ているので、そっちを読んだほうが良かったのかも。それだけにザイルパートナーとの決裂や離婚などはもうちょっと詳しく書いてほしかった。本人の中でもまだ整理できていないのかしれないが。終章でトモ・チェセンをべた褒めしてるのも、いまとなっては…2010/09/05
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