内容説明
アメリカ人とロシア人と中国人の3人の宇宙飛行士は、自分こそ、火星に一ばんのりするのだといきごんで、ロケットで地球をとびたっていった。でも火星に到着したのはいっしょ…。そこで、3人はふしぎなものに出会う。世界中の人びとが、お互いに理解しあうことの必要性をやさしく語りかけます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Willie the Wildcat
16
アームストロング氏を思わず思い浮かべる。地球上はもちろん、宇宙開発も競争。発行90年。著者の想いは通じたのだろうか。地球視点。いやいや宇宙視点での言動。90年だからこそ今以上に意味のある絵本のような気がする。絵も水墨に貼り絵!?カルミ氏は彫刻家なんですね。アメリカがチューインガムで、ロシアと中国は???あ~、ここが知りたい!2012/09/09
遠い日
8
エーコによる宇宙規模の命の物語。国籍の違い、地球人と火星人との違い、そういった「違い」と命というものの前での平等を平易なことばで説く。お互いの理解の前提には、同じ地平に立つことが必要だ。心を開くことが必要だ。ことばを越えて。ところどころコラージュを用いたエウジェニオ・カルミの絵が、すばらしい。2019/09/10
ochatomo
8
改題復刊された「火星にいった3人の宇宙飛行士」と少し訳文違う箇所ある 表紙カバーに採用された挿絵も違う 初出1966年 http://www.eugeniocarmi.eu/c.id.5 を改めた元本1988年 http://www.eugeniocarmi.eu/c.id.6 1990刊2019/03/01
泣いた赤鬼
2
初見。図書館で借りた。か、火星人?! ずいぶん、時代錯誤なネタだと思ったら、そうか、1990年に出版された本なのか。ノストラダムスの前じゃないですか。あの頃はオカルトとかも流行っていて、夕方の静けさが不気味な時代でしたね2022/07/10
けいねこ
2
大きな違いの前には、小さな違いなどたいしたことではない。違うと思いこんでいても、どこか同じところはあるものだ。たいせつなのは、おたがいわかりあうことなのだ。という物語です。