内容説明
アフリカの森と三宅の海。ジェーン・グドールとジャック・モイヤーは、地球上の遠く離れた二つのフィールドで、野生動物の観察を始めた。グドールはチンパンジーの道具使用、モイヤーはクマノミの性転換を発見し、世界をあっと驚かせる。やがて二人は、失われつつある自然に気づいた。森の、海の生き物たちの声を私が伝えなければ…。二人は立ち上がった。自然とともに生き、よく似た軌跡を歩んできた「自然からの使者」は、私たちのゆく先にどんな光を投げかけてくれるだろうか。
目次
第1章 自然との出会い―ナチュラリストに生まれついた二人
第2章 フィールドへ―専門教育を受けずに野外研究の舞台に上る二人
第3章 常識をくつがえす発見―思いもよらない新発見で世界を驚かせる二人
第4章 学問の世界―学問というフィールドへも分け入る二人
第5章 動物たちと過ごした日々―森で、海で、動物たちのおりなす物語を見守る二人
第6章 自然と動物たちを守る―自然保護の道へと踏み出す二人
第7章 子どもの教育プログラム―若者たちの力に希望を見出す二人
著者等紹介
グドール,ジェーン[グドール,ジェーン][Goodall,Jane]
Ph.D.チンパンジー研究者。ナチュラリスト。1934年イギリス生まれ。1960年にアフリカ・タンザニアのゴンベで野生チンパンジーの調査を始め、チンパンジーの道具使用などの画期的な発見をする。第6回京都賞ほか、研究業績に対し多数の賞が贈られた。子どものための自然・人道教育にも尽力し、2002年国連より「平和の使者」に任命される
モイヤー,ジャック・T.[モイヤー,ジャックT.][Moyer,Jack T.]
D.Sc.海洋生物学者。ナチュラリスト。1929年アメリカ生まれ。朝鮮戦争で徴兵され、1952年来日。米コルゲート大学卒業後三宅島に住み、鳥類と海洋生物の研究に力を注ぐ。クマノミの性転換の発見など数々の業績をあげる。子どものための海洋自然教育プログラムを立ち上げ、自然保護への貢献が評価されて多数の賞を受賞。2002年には三宅島来島50周年を迎えた
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