出版社内容情報
青椒肉絲、北京ダック、餃子、拉麺、エビチリ、麻油麺線…定番料理から現地でしか食べられない一品まで、「ことば」と豊富な現地経験に基づく中国美食エッセイ。
内容説明
青椒肉絲に胸をときめかせ、麻婆豆腐にしびれる!回鍋肉、北京ダック、拉〓、餃子といった定番料理から、マレーシアや台湾の「幻の〓」など現地でしか食べられない料理まで、中国・台湾でも活躍する作家が、「ことば」を切り口に読みとく美味しいエッセイ。
目次
第1章 青椒肉絲の絲
第2章 絢爛たる主食
第3章 酸・甜・苦・辣
第4章 季節の味
第5章 舌の上の地図
第6章 まぼろしの〓
第7章 中国料理と日式中華
著者等紹介
新井一二三[アライヒフミ]
東京生まれ。明治大学理工学部教授。早稲田大学政治経済学部卒業。中文コラムニストとして、北京、上海、広州、台湾、香港の新聞や雑誌に連載を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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むつこ
28
中国語が少しでも理解できる人なら面白い中国料理のエッセイ集、かな。巻頭の「はじめに」にあるように、日本食はお箸で食べる。ということは当たり前の中国からやってきたわけで、世界にはたくさんの箸文化が浸透してそれって中国人たちや各国のアジア人たちが作り上げたもの。だけど、私は日本人がアレンジした中国料理もどきでいい。すべてを食べつくす精神は認めるけれどそこまでして食べたくない・・・と、罰当たりなことを思ってしまった。2023/11/26
なにょう
19
「走遍中国」果てはシンガポール、マレーシアまで。あらゆる中国料理が取り上げられる。まずこの一冊読んでおけば間違いない。★北京ダックなんかの高級料理もいいけど、蘭州ラーメンとか、四季豆の炒め物とか、水餃とか、牛肉餅とか、涼皮とか、なんてことない食べ物がいいのだ。2024/02/04
tomtom
14
中国語の意味では日本人が思っている料理とは結構異なっているようだ。本来の意味を知るとまた違って見える。2024/01/27
Cinita
14
中華料理と中国語の奥深い関係を、やさしく楽しく綴ったエッセイ集。食欲と知的好奇心が刺激される楽しい一冊でした。料理に用いられる漢字の解説は、日本語と似たものもあれば全く違う物を指すものもあって面白い。中国語の料理名は食材と調理法を感じで組み合わせたシステマティックなもので、料理に対する思想が現れているという話が興味深かった。翻ると日本はどうなのだろう? 外国語をかな文字やカタカナ語としてごちゃまぜに取り込んだ「日本語」と日本料理はたしかに通じるものがあるかも。2024/01/20
Yuuki.
8
食エッセイ好きの中国語学習者にはたまらん!何も考えずに丸覚えしていた料理名の意味をきちんと知るのは楽しかったし、その料理以外のところで使われていても意味が分かるようになるので、知識として有益。それぞれの食べ物に関する豆知識や著者の思い出も面白い。食べたことの無い料理の話は特に魅力的で、食べてみたくなる。2025/01/19