内容説明
豊富なデータと文化的な背景から切り込む、本格派のサッカー戦術本。
目次
創世記からピラミッドへ―イングランドとスコットランド
ワルツとタンゴ―中欧、南米での発展
サードバックの登場―失われた楽しさ
ファシズムはいかにしてコーヒーハウスを破壊したか―マイスルとポッツォ
組織された混乱―ソ連のチームワーク
ハンガリアン・コネクション―シェベシュとグットマン
ピッチの上の祝祭―ブラジル・フットボールの起源
イングランドの実用主義(1)―保守的な母国
4‐4‐2の誕生―現代フットボールの父マスロフ
カテナチオ―ラッパンとエレーラの功罪〔ほか〕
著者等紹介
ウィルソン,ジョナサン[ウィルソン,ジョナサン][Wilson,Jonathan]
イギリス生まれ。サッカー記者。「フィナンシャル・タイムズ」紙でサッカー記事の特派員を務め、「サンデー・テレグラフ」紙では東ヨーロッパ地域の試合を担当する。「インディペンデント」紙や、「デイリー・テレグラフ」紙、「サンデー・ヘラルド」紙、「フォーフォーツー」誌、また、日本のサッカー雑誌にも寄稿している。東ヨーロッパ地域の選手・チームの分析に定評がある
野間けい子[ノマケイコ]
東京都出身、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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santiago
3
戦術をテレビゲームのように論じるのではなく、監督や選手の個性や国民性等にも踏み込んで戦術が生まれる過程を追っている。戦術の歴史であると同時にサッカーの歴史が語られている。とくに南米のサッカーについては欧州に比べて手にできる書籍が少ないので興味深かった。監督・選手・評論家等々が膨大に、章をまたいで登場するので読むのには疲れるが、索引があって助かった。2016/10/21
ソノダケン
2
ニュートンとライプニッツが同時期に別々に微分積分学を確立した様に、アヤックスのミケルスとディナモ・キエフのロバノフスキーは、ヨーロッパの東西両端で新戦術を編み出した。トータルフットボール礼讃にならない客観性がいい。2017/07/29
わにさん
1
こんな本が存在したら他のサッカーの歴史について書いた本は無価値になってしまうのではないか。よくある各時代のシステムをかいて最強チームを紹介、みたいなものではない。1本の筋をもった歴史が、イングランドの伝統的な固定化したスタイルと各地域で発展したスタイルとの対立という視点で描かれている。中東欧のサッカーはなぜ魅力的かという問いの答えも見えてくるかもしれない。人の移動が自由になったいま、サッカーは死に向かっているのか、筆者はこれにノーと答えているが、果たしてどうなのか?4000円の価値はある2015/05/06
にっつぁん
0
小ネタ多し。2010/10/15
dyui3
0
=D サッカーの戦術の歴史について書かれていて、強豪国も今の強さは一日にして形成されたものではないと言うことがわかった。ちょっと、時代を行き来するのが読みづらい部分があった。2010/08/05