出版社内容情報
老いと看取り。それは、親が命をかけて子に見せてくれる最後の教え。老いを先取りし、悔いのない生を送るための体験的エッセイ。
目次
第1章 老いを観察する(男女の老いはこうも違う;なぜ年寄りは騙されやすいのか ほか)
第2章 いよいよ介護の老い(その命、誰のもの;一人が寝たきりになると介護は何人必要か ほか)
第3章 死への果てしなき老い(病と闘うか、医療と闘うか;家族が決して味方ではないと知る時 ほか)
第4章 老いを先取り、今に生かす(ついうっかり歳をとらないために;老いは気づいた者勝ち ほか)
著者等紹介
遙洋子[ハルカヨウコ]
タレント・作家。大阪生まれ。1986年から8年間、上岡龍太郎氏と組んで司会をした読売テレビ「ときめきタイムリー」から本格的にタレント活動を開始。関西を中心に、テレビ・ラジオ・舞台などで活躍すると同時に、執筆活動も始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あいくん
9
☆☆☆☆遥洋子さんの父親は1994年に亡くなりました。 母親は2007年に亡くなりました。この本は2010年に出ました。遥さんの親の介護についての壮絶な体験が語られています。迫力があります。テンポもいいです。文章に奥行きがあります。老人は元気なうちは広い世界がありますが、老いたら世界は家とその近所になります。ねたきりになったら、世界はベッドと家になります。その意味では、旅行ができる、電車やバスに乗れる、運転できるというのは意味のあることです。2019/02/06
Yoshitomo Kurokawa
5
親の介護についてはいずれ考えないといけないけれども、10年先の介護が今と全然違う、ということもあるだろうか。2012/10/08
ヨハネス
4
いやはや強烈なお母様です。実の娘だけど週2回ほど実家に帰るだけ、あとは兄嫁さんなど子供たちがリレー介護をする話です。子供たちがどんなに困っても頼んでもたばこをやめてくれないし、ヘルパーさんにも遠慮なく暴言を放つお母様ですが、ヘルパーさんは「お母様は正しいことを言っている」と毅然とおっしゃる。こんな年寄りになりたくないし、なってほしくないと母に読ませたら、逆に「こんなに真剣に娘が母親を思いやっている」と感動していました。むー。立場によってこんなに感想が違うものか。2014/09/08
小島輝彦
3
介護関係は、人それぞれで、家庭それぞれ。なのだけれども、亡くなっていく親を前にした家族感情が赤裸々に書かれていて、感じることが色々ありました。2019/02/16
momo
3
「自分のことしか考えていなかったような父の人生が子供たちを解放し、子供たちのために辛抱した母の人生が子供たちの背中に重しを載せた。」というところに言いたいことがあるのかな。自己犠牲は伝染病・・・なるほど。以前に読んだ池谷裕二さんの本の『よく生きるということはよい経験をするということ』という言葉が染み渡る。2013/04/21