内容説明
いまよりいい洋服を、クルマを、部屋を、家を手に入れるためにがんばって勉強し、がんばって働けと、僕らはずっと教えられてきた。そういうのを「向上心」というのなら、そんなものひとつも持たないまま実に楽しく、居心地よく毎日を過ごしている人たちがどれほど多いことか。インテリア・デザイン・メディアに衝撃を与えた『TOKYO STYLE』出版以降、東京で、京都で、大阪で、1993年から2001年までの9年間に出会った、300人近い「大したことない人たち」の大したライフスタイル。持ち家という名の首輪から、足枷から解き放たれた、狭くて広い賃貸宇宙がここにある。
著者等紹介
都築響一[ツズキキョウイチ]
編集者。1956年、東京生まれ。76年から86年までポパイ、ブルータス誌で現代美術、建築、デザイン、都市生活などの記事を担当する。89年から92年にかけて、1980年代の世界の現代美術の動向を包括的に網羅した全102巻の現代美術全集『アート・ランダム』(京都書院)を刊行。以来現代美術、建築、写真、デザインなどの分野での執筆活動、書籍編集を続けている。現在も日本および世界のロードサイドを巡る取材を続行中
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感想・レビュー
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シフ子
6
748ツ 美術館ショップに単行本があり 図書館で借りて見る。あけてビックリ 一般人が自宅で全裸でいるところを(部屋だけもあり)撮影し 編集した本だった。裸も見慣れる。住宅の本は 何か「ステキな」こだわりがある方を紹介するが これはありのままの生活 ゴミ屋敷や 夢を追いかける自称芸術家のギリギリの生活 あるいは周囲が売春業やヤクザ事務所と秘密賭博場といった危険地帯にすむ新婚夫婦などを紹介。家と裸から 時代を読む説明書きも面白い。2010/09/27
猪子
5
鈍器ような分厚い本のページをめくると、いきなり現れる胸丸出しのお姉さん。畳の上でのキャットファイト。初っ端からカオスな宇宙が広がっている。生活感溢れる部屋からお洒落な部屋まで人それぞれの自分だけの宇宙空間。T.M.Revolutionの祭壇には笑ってしまった。2018/12/19
うる
3
TOKYOSTYLEを読み終え、続編にあたるこちらも気になり読んでみた。 序盤から、物に溢れた部屋にいる裸の住人が出てくるなどパンチが効いている。かなりの情報と重量のある写真集。一緒に写る住人の姿もあり部屋に息吹が感じられるものとなっている。 部屋を綺麗にして住みやすくしたいと思う反面、自身を映す鏡であるからこのままでもいいのでは?と考えてしまう自分がいる。 住む者によって姿を変える、部屋の可能性を感じさせる写真集である。 少し前に、アナスイ好きな部屋に住む方の写真をツイッターで見かけたなと思った。2022/03/30
ryojin_k
3
日本国内だけでもこんなにも荒々しくそして完璧な混沌の中で潔く生きていっている人達の歴史本!日本史の教科書を読むよりこちらを読むのがオススメ!2011/08/09
takao
1
ふむ2023/04/02