出版社内容情報
三菱一号館美術館開業10周年記念展図録。19世紀末パリを中心に、ルドン、ロートレックを始め芸術家たちが描いたヴィジョンとその時代を照射する展覧会図録。
内容説明
あの頃の新しいは、いまも新しい。東洋と西洋の出会い、新奇と伝統の衝突。世紀末パリに花開いた新しい感性は、どんな世界を夢見たのだろう―。新しいを追求しつづけた作家たちの名品が、いま一同に集います。
目次
1894 Visionsガイドマップ
1 19世紀後半、ルドンとトゥールーズ=ロートレックの周辺
2 NOIR―ルドンの黒
3 画家=版画家トゥールーズ=ロートレック
特別付録 L’Estampe Originale『レスタンプ・オリジナル』
4 1894年パリの中のタヒチ、フランスの中の日本―絵画と版画、芸術と装飾
5 東洋の宴
6 近代―彼方の白光
感想・レビュー
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大臣ぐサン
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2020、21年。三菱一号館美術館と岐阜県美術館で開催された「1894 Visions ルドン、ロートレック展」の図録。コロナ禍で海外作品が見られなくなった時期に開催された当展覧会は、国内作品だけで構成された貴重な西洋画の展覧会だった。海外の美術館から作品を借りることが出来なくなったことによって大型の西洋画の展覧会は開催不能となっていたが、三菱一号館と岐阜県美術館の所蔵作品だけでもこれだけ集められるとは驚いた。印刷物が多く、小型の作品が多かったが、芸術の火を消すまいとする両館の試みは力になった。2021/09/19