内容説明
なぜ黒澤映画に興奮するのだ!?気鋭の著者が映画技法という角度から斬り込んだ画期的な黒澤明論。
目次
アクション
マルチカメラと望遠レンズ
パノラマ的映像
空間
イメージ
色彩
装置
図
群衆
門
鏡
花
スローモーションとストップモーション
ワイプ
オーバーラッブ
アップとロング
光と闇
ショットの視点
定点観測と定点中継
枠と舞台
フレーミング
省略と圧縮
反復
入退場
顔と眼
窃視
過剰さ
音楽
音響
著者等紹介
樋口尚文[ヒグチナオフミ]
映画批評家。1962年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。キネマ旬報ベストテン、毎日映画コンクール、日本民間放送連盟賞、神奈川映像コンクール、テレビぴあドラマ大賞などの審査員をつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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めめんともり
2
映画マニアの友人から借りました。黒澤映画の魅力を、内容よりも技法から考察した本です。黒澤が撮った30本の映画の内半分しか観ていないので、この本もその程度の読み込みしかできませんでしたが、自分の好きなシーンを、こういう撮り方をしているから素晴らしいのだと解説してくれて、なるほど映画批評とはこういうものかと感心しました。この本を執筆時は監督は存命していて、晩年の衰えの窺える作品を批評する際の気を使った表現が可笑しかったです。未見の映画を観てみようと思わせてくれました。2021/08/29