出版社内容情報
下町生れ、下町育ちの二人が、身近な風景、いとしい〈東京〉への愛着を、夫の写真を眺めつつ語り合う。
目次
街の染み・街のディテール
ボニータの女
看板と日本文字
モノに寄ってく
東京は、秋
ベタ光線
捜す人、発見の人
道のデコボコ
街のアート
真正面の文法
記録が壊されてる
東京ノスタルジプシー
サッシのある風景
ガウディ連れて来たいなあ
夕方になる前に写真やめる
公園の花見
「スカンクのブータレが喜びました」
行き止まり
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tom
15
ずいぶん前に購入した古書。久しぶりで開くと、とんでもなくかび臭い。荒木は、ペンタックス6×7を三脚につけて、街を歩き回った。被写体は、裏びれた路地、ゴミの山、年季の入ったビルディング、しょぼいショーウインドなどなど。いかにも荒木という写真だけど、荒木が撮ったといわなければ、誰も見向きしないはず。この写真を荒木と妻陽子がコメントする。とはいえ、荒木が自分のスタイルを語り、妻はアーとかウーとか言っているだけ。でも、荒木は気分よさげに「裏にみんなある。そこに住んでいる人の気持ちがみんな出てくる」と語る。2025/04/07
shuichi
0
荒木経惟氏が1972年から翌年まで1年間に撮った写真とその写真を見ての妻との対話からなる写真集。今は無き東京の景観。2013/10/29