出版社内容情報
失語の時代、「絶望からの再生」が我々を救う。
世界を席巻する秘密をデビューから『海辺のカフカ』まで代表作で読み解く。
カフカ賞もとり今年のノーベル文学賞最の最右翼と言われる村上春樹。日本現代文学を代表する作家は、若者層を中心に世界中の読者を魅了する。なぜハルキが現代人に読み継がれるのか、現代人と彼の文学との接点はどこにあるのかを、元高校教諭の文芸評論家がく読み解く。処女作『風の歌を聴け』から最新長編『アフターダーク』までの代表作を網羅。この一冊で村上春樹のキモがわかる!!
内容説明
なぜ、日本のみならず世界中の読者が、村上春樹に魅了されるのか?著者は1995年に起こったオウム事件と阪神大震災を描いた作品に注目しながら、初期作品から最新長篇『アフターダーク』まで主要作品の小説論を展開。わかりやすく読みやすい村上春樹論の決定版。
目次
ようこそ現実へ―『アンダーグラウンド』『約束された場所で』
ここに来て―『スプートニクの恋人』
もうひとつの社会復帰―『神の子どもたちはみな踊る』
メタファーの森―『海辺のカフカ』
失語からの出発―『風の歌を聴け』
作家「鼠」の死―『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』
「終り」の終わり―『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』
埋葬された時間―『ノルウェイの森』
世界の端で踊る―『ダンス・ダンス・ダンス』
空中庭園の失墜―『国境の南、太陽の西』
井戸を埋める―『ねじまき鳥クロニクル』
鏡よ、鏡よ!―『アフターダーク』
著者等紹介
清水良典[シミズヨシノリ]
文芸評論家。1954年奈良県生まれ。86年『記述の国家 谷崎潤一郎原論』で群像新人文学賞(評論部門)受賞。高等学校国語教諭を経て、愛知淑徳大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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