双書zero
英語は女を救うのか

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  • サイズ B6判/ページ数 203p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784480864109
  • NDC分類 367.2
  • Cコード C0036

内容説明

英語ができたなら…。そう願う人は少なくない。留学したり英会話スクールに通ったりして英語を身につけ、仕事にそれを活かす女性も多い。憧れをかたちにした後、どんな世界が見えたのか?その現実に迫る。

目次

第1章 英語と女(「英語について話す」ということ;比喩の数かず;救われる、救われない;比喩からこぼれ落ちるもの;「英語を話す」から「英語を語る」へ)
第2章 英語は女をつなぐのか(教える女、学ぶ女;からまりあう、ふたつの軸;出会っているようで出会っていない;厚いヴェールの向こうに)
第3章 女が英語を仕事にするということ(英語という仕事;女たちの隔たり;断絶のあちら側;隠された事実)
第4章 女が英語と生きるということ(女性間の格差と断絶;英語への迷い;「私、何をしてるんだろう」という嘆息;結びつけるはずの女たち)
第5章 混在するおもい、混在するめぐみ(問いを問う;(使い勝手の悪い)ツール
(長くは続かない)エンパワーメント
誰が誰を「救う」のか
混在するめぐみのなかで)

著者等紹介

北村文[キタムラアヤ]
1976年滋賀県生まれ。東京外国語大学外国語学部卒業後、東京大学大学院人文社会系研究科・ハワイ大学大学院アジア研究科を経て、明治学院大学教養教育センター専任講師。専門は社会学(相互行為論、アイデンティティ論)、ジェンダー研究、日本研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

393
タイトルの「英語は女を救うのか」に対する答えは得られない。なぜなら、このように問いかけながら、その実この問いをめぐって自己撞着を起こしていくからである。つまり、この問いがそもそも無効なのだ。こんな風に言うと、この本の価値がないように聞こえるのだが、そうではなく、むしろその無効性こそがカギである。著者の中村文氏は社会学者。彼女の指摘する「言語帝国主義」、「英語支配」の根は深く、かつジェンダーとも複雑に絡まりあっている。そうしてみると、本書は英語を核としたジェンダー論であるとも言える。2022/05/26

最終バック九番手

4
著者は明治学院大専任講師…一方的な決め付けを回避しようと色んな見方を提示しているのが読みやすさを損ねている…英会話関連に支出する金額に見合った成果を得られる人はかなり少ないのではというボンヤリと思っていたことを裏付けてくれた…初版第1刷発行:2011年2月25日…本体1500円2011/12/23

ゆっち

4
なるべくカテゴライズせずに英語に関わって生きている女性に言及する本書に人文学者としての著者の誠実さを見た。それゆえ、本書が問題点を指摘して何かを解決しようとする強烈さや批判精神はない。それでも、女性、英語というキーワードで、ヒットされる人たちの状況の微妙さ複雑さは十分にじみ出てきた。2011/12/02

ぷくこ

3
英会話講師、通訳など、英語に関わる女性たちへのインタビューをまとめたもの。「英語を教える女性」と「英語を学ぶ女性」の、「出会っているようで出会っていない」関係のあたりが印象的だった。読み物としてはやや歯切れがよくない気もするのだけど、それがインタビュー相手の女性たちへの、著者への誠実さなんだろうなと勝手に推測。「ひとりひとりのお話を、簡単な物語にまとめてしまいたくない」という意思を感じた。2011/07/05

まりころ

3
英語に限らず、何かに寄りかかりすぎるのはよくない。この本に出ている女性は、本来武器になるべき英語に縛られているように思った。2011/04/23

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