出版社内容情報
記号と幻想の中で、オリジナルな価値は食い尽され、人間は「消滅」する――。ボードリヤールが最晩年に執筆した、現代文明への遺言。
内容説明
グローバル化とデジタル化の波に見舞われた世界のなかで、オリジナルな価値は記号と幻想に食いつくされ、リアリティは抹殺される。しかし、それですべてが終わりではない。「大消滅」の後、いったい何が起こるのか?われわれを待ち受ける、恐ろしくもグロテスクな、笑劇的未来とは?現代社会の実相を暴きだしてきた思想家ボードリヤールが、人間の行く末を予言する。最晩年に記した表題論考と「腹話術的な悪」「カーニバルとカニバル」を収録した、現代文明への遺言状ともいうべき遺稿集。
目次
なぜ、すべてがすでに消滅しなかったのか
カーニヴァルとカニバル
腹話術的な悪
著者等紹介
ボードリヤール,ジャン[ボードリヤール,ジャン][Baudrillard,Jean]
1929年ランス(フランス)生まれ。フランス現代思想を代表するひとり。パリ大学ナンテール校教授(社会学)。1960年代末から消費社会の記号論的分析で世界的に注目され、その後はオリジナルとコピーの対立を超えるシミュラークル概念を導入し、現実の消滅とシミュレーションの時代の到来を先駆的に論じて、広範な層に大きな影響をあたえた。9・11以降は、出来事の事後的解釈に終始する思想をラディカルに批判し、「出来事としての思想」の提案者となった
塚原史[ツカハラフミ]
1949年東京生まれ。文学修士(京都大学)。現在、早稲田大学法学部教授。専攻は、現代思想、表象文化論(ダダ・シュルレアリスム研究)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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