熊の歴史―“百獣の王”にみる西洋精神史

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熊の歴史―“百獣の王”にみる西洋精神史

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  • サイズ A5判/ページ数 375,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784480858078
  • NDC分類 230
  • Cコード C0022

出版社内容情報

西洋で無敵の動物だった熊が、宗教や政治権力によって追われ、イメージを破壊され、ライオンに王座を奪われていく転落の歴史を、豊富なエピソードとともに描く。

内容説明

西洋キリスト教が“王=熊”に仕掛けた苛烈な戦いの歴史。ヨーロッパで太古から無敵の動物として崇められていた熊は、宗教権力や政治勢力などによって追い詰められ、そのイメージを打ち砕かれ、ライオンに王座を奪われていく。この転落の歴史を、豊富なエピソードとともに描き出す西洋精神史の壮大なドラマ。

目次

畏敬された熊―旧石器時代から封建時代まで(最初の神?;百獣の王;人類の祖先)
闘いを挑まれた熊―シャルルマーニュからサン・ルイまで(野獣より強い聖人;悪魔に引き寄せられる熊;ライオンの戴冠式)
王位を剥奪された熊―中世末から現代まで(侮辱された動物;君主の想像、婦人たちの幻想;山から博物館へ)
熊の反撃

著者等紹介

パストゥロー,ミシェル[パストゥロー,ミシェル] [Pastoureau,Michel]
1947年にパリで生まれる。ソルボンヌ大学およびパリの古文書学校´Ecole des chartesにて高等教育を受け、1972年に古文書学校に中世の紋章に於ける動物を扱った博士論文を提出し、口頭審査に合格。最初にフランス国立図書館のメダル部門で上級司書の役職に就いたのち、1982年に高等実習研究院´Ecole pratique des hautes ´etudesの教授に選出される(第4部門)。以後同研究院にて中世象徴史の正教授のポストを占める

平野隆文[ヒラノタカフミ]
1961年生まれ。フランス・ルネサンス文学・思想専攻。東京大学大学院人文社会系(仏文学専攻)博士課程修了(文博)。青山学院大学文学部助教授・教授を経て、立教大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ののたま

10
欧州の文化の中で熊がどのように扱われてきたのか。その変遷を書いた書籍▲古代において強く、巨大であった熊は信仰、崇拝の対象であった。キリスト教が布教され始めると、土着信仰と密接に関わる熊はその地位を追われ、ライオンが熊の地位に置かれる。ヨーロッパに生息しないライオンは土着信仰と根付きにくく、キリスト教にとって都合が良かったのだろう。熊は愚鈍なもの、悪魔的な存在として扱われるようになってしまった。▲熊について学ぶつもりが、キリスト教の排他的な動きを知ることができた。なぜ排他的であったのか学びたい。2025/02/17

T.Y.

4
かつて、ゲルマン民族には熊を崇拝する習慣があり、「百獣の王」の称号は熊のものだった。だが、そうした異教の風習を撲滅しようとしたキリスト教により、古代~中世にかけて熊は悪魔と見なされ、貶められ、やがてライオンに百獣の王の座を譲って、愚かで滑稽な動物と見なされるようになる。しかし今、熊はテディベアとして再び親しまれている。紋章学の専門家による、記録資料はもちろんのこと、数多くの熊を描いた図像、文学をも参照した歴史研究の大著。2014/06/19

人生ゴルディアス

3
13世紀を境に熊はヨーロッパにおいて玉座から滑り落ち、愚鈍、貪欲、色欲の化身、とネガティブなイメージで語られ、それですら時が進むと役目はほかの動物に移り、最後にテディベアとして復活する……ドーン! という落ちがとても好き。「熊のように強い」というのはヴァイキング物なんかだとよく出てくるけど、確かに紋章とかって獅子か鷲だよなあと。その変遷を辿っていく過程は冗長でありつつ楽しい。とはいえ歴史家として主観や希望交じりのこの記述はどうなの、という個所が無くはない。でも知らないところに光を当ててくれる良い本でした。2019/05/21

ミミミ

2
かわいそう…ʕ⁎̯͡⁎ʔ2019/05/27

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