裁判官の戦後史

裁判官の戦後史

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  • サイズ B6判/ページ数 354p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784480853998
  • NDC分類 327.124
  • Cコード C0032

内容説明

「なにか疚しい気持をもつ法律家こそが良い法律家なのだ」法服を脱いだ司法界の異才が、素顔の裁判官たちを、人間味あふれる筆致で活写する、私的法曹史。

目次

1 司法部へ辿りつくまで(我妻先生宅訪問;鉄道隊時代;法律相談所時代;国会図書館時代)
2 司法修習生として(司研3期生;教官群像;判例研究会;列車試乗;教養科目;特別講演;刑事裁判修習;検察修習;弁護士会修習;民事裁判修習;2回試験;裁判官志望;任官まで;修習生生活補遺)
3 東京地裁判事補として(東京家裁での経験;民事六部に入る;近藤裁判長;和田さん;本の話など;西久保所長のこと;判事補生活;その頃の地裁民事部;友人・研究会;修習生指導官補佐;判事補という存在;判事保研修;父の臥床と転居;三鷹の官舎;民事六部後期;荒川さん、仁分さんの思い出;保全部に移る;思い出の事件;転任)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ステビア

21
飯田への転任まで。ずっと後の時代の青法協会員の任官拒否に関することが書いてある。2025/01/12

Ted

9
87年刊。学窓時代から飯田支部転任までの自分史。後年の作品に比べて失敗談や苦労話にも忌憚無く筆が及んでいる。同期や教官の思い出話が特によい。薄給や住宅難、父の借金整理で高利貸しに屈辱的な扱いを受けたこと等、エリートにもあった人並みの苦労に触れている点が意外で印象深かった。戦前の学生は軍隊で初めて世間を知ったというくだりには共感を覚えた。法律に興味がないのに夢中になって読んでしまうのは、著者の人間性に惹かれるためだろう。一方、些事に一喜一憂したり執拗に拘っているような箇所にはエリートのナイーヴさを感じた。2011/09/26

おやぶたんぐ

6
戦後間もない裁判所の様相が、練達の民事裁判官による筆で描き出される。正直、主観的には、それなりに楽しめる面白い読み物の域を出ない。ただ、実は刑事裁判で無罪判決も出している筆者が、著名な刑事裁判官である原田国男元東京高裁部総括判事と同様、無罪判決をすることには「勇気」がいると喝破していることは印象深かった(なお、筆者は、勇気のない裁判官が「有罪にして執行猶予」で妥協することから生ずる「隠れた冤罪」の存在を指摘しているのだが、これに対して原田元判事はいささか愕然とさせられる‘ 反論 ’ を展開している。)。2019/07/09

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