八月の砲声

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  • サイズ B6判/ページ数 518p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480853356
  • NDC分類 936

内容説明

さまざまな偶然が重なって、第1次大戦が始まった、そしてその恐るべき規模と波及効果を誰一人予測できなかった。現代世界を作りだした「総力戦」の実態を描く傑作。ピューリッツァー賞受賞。

目次

第1章 大葬
第2章 「右翼最右端は、袖で海峡をかすって通れ」
第3章 セダンの影
第4章 「ただ1名の英国兵…」
第5章 ロシア式蒸気ローラー
第6章 8月1日のベルリン
第7章 8月1日のパリ ロンドン
第8章 最後通牒とブリュッセル
第9章 「落葉のころには家へ帰れる」
第10章 「手中の敵ゲーベン号をとり逃がす」
第11章 リエージュとアルザス
第12章 英国海外派遣軍大陸へ向かう
第13章 サンブル・エ・ミューズ
第14章 ローレヌ、アルデンヌ、シャルルロワ、モンスの崩潰
第15章 「コサック兵が来るぞ!」
第16章 タンネンベルク
第17章 ルーヴァンの火焔
第18章 公海、封鎖、大中立国
第19章 退却
第20章 前線はパリだ
第21章 フォン・クルック軍の方向転換
第22章 「紳士諸君、マルヌで戦おう」

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

80
第1次世界大戦前の各国の政治・軍事状況と、開戦1ヶ月の戦いを詳細に記述した歴史的名著。訳も名訳と言っていい。1965年初版だが、特に将軍や政治家のやりとりに関して、まるでその場にいるような臨場感。なんといってもマルヌの会戦の前日までが本論という、戦争における決断や決定がいかに行われた(行われなかった)かを重視した姿勢が本書を名著とした面だろう。ケネディがキューバ危機の頃手元で読んでいたという逸話もうなずける。初戦の勝者ドイツの残虐行為が厳しめに書かれているが、パリ講和条約はこれに対する復讐だったのか。2022/02/02

sekaisi

3
日露戦争よりもっとうまくやれると思ったヨーロッパ各国。2018/09/24

あたおろち

3
未来は歴史の積み重ねの延長戦にあり、歴史に学ぶことで未来を洞察する力をつける、をあらためて考えさせられる。いくつもの偶然も重なっているが、結論は必然であった。第一次大戦への過程しかり、その後の第二次大戦への過程しかり。独仏露英の大国を中心にしつつも、見落とされがちなベルギーの状況、立ち位置を詳述していることが、奥行きを広くしている。第一次大戦により、それまでの価値観の崩壊にすべての人たちが直面したことを、リアルに、リアルに感じさせられた2018/08/25

POR2000

3
本書では、第1次大戦の数年前から開戦1ヵ月後迄の欧州情勢が多数の登場人物とともに展開します。欧州各国の元首、政治家、軍人の性格や言動を中心に各国の戦争計画と開戦後の状況が細かに記述されています。馴染みのない人物や地名が多くスラスラとは進まず苦労しました。背景には当時の国際情勢がありますが、国の内外でコミュニケーションの不全が危機が招来したときに、世界的視点をもった調整者がいなかったことが、この大戦に至ったひとつの原因ではないかと考えさせられました。2015/08/22

Teruhiro Hori

2
三巡目で読了という形にしたかったが、他の読書ができなくなるので潮時か。スペクタクル!が第一感想。歴史・軍事史、そして人間史として楽しめた。我々が学ぶ点は二つだ。まずは文民統制の重要さ。どれほど優れた軍人でも、しょせん軍人。彼らに100年の計も無いし、ましてや外交などできる筈もない。第二、平和を願う混乱から、平和が生まれたことは一度も無いということ。みな長引くまいと思い宣戦布告。の結果は。。。偶然にも今日だったが「それでも朝日を許せ」と論を張った者の心根、この書を読了したわっちにはよく分かる。2014/09/16

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