内容説明
信州・諏訪の御柱祭は山奥から巨大な神木を曳き降ろし、社殿の四隅に建てる勇壮華麗な祭りである。雄大な謎を秘めた聖域空間とその祭りの意味を追求し、古代人の世界観と厳かな祈り、現代にまで到達する日本人の心の歴史と深層を浮き彫りにする。
目次
第1章 古代史の聖域―諏訪人の祈りと願い(上田正昭)
第2章 強大なる神の国―諏訪信仰の特質(宮坂光昭)
第3章 聖空間の構成原理―文化人類学の視点から(大林太良)
第4章 神と仏の融合―密教思想からの解釈(宮坂宥勝)
第5章 原始の生活と祭祀の再現―御柱祭の今日的意議(五来重)