苦情はいつも聴かれない

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苦情はいつも聴かれない

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  • サイズ 46判/ページ数 560p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784480837271
  • NDC分類 377.1
  • Cコード C0036

出版社内容情報

原著への賛辞多数!

「美しく書かれ、すっかり惹きこまれた。まさに今、私たちに必要なテキスト。」――アンジェラ・Y・デイヴィス

「感動的であり、連帯の源でもある。抗議し、変化のために闘う勇気を与えてくれる。」- ジル・クロージャー、教育社会学

「強くお薦めする。上級学部生から教員、専門家まで。」――『チョイス』誌

「大学における権力とその濫用についての、慎重かつ洗練された分析。」- バハラク・ユセフィ、カレッジ&リサーチ・ライブラリー



***

組織内のハラスメント、性差別、人種差別に対して声を上げた人々は何を経験するか。本書では大学に苦情を訴えた学生や教授陣など60名以上への調査をもとに、組織・制度・権力が苦情を阻止し無力化するメカニズムを解き明かす。進まない手続き、見かけだおしのポリシー、同僚からの警告、孤立、加害者とのお茶会、暴力のエスカレーション、「あなたの空想でしょう」、罪悪感、自分を信じられなくなること、そして連帯。膨大で痛みをともなう苦情の物語が伝えるのは、繰り返される歴史であり、組織や権力のはたらきについての学びであり、変革に向けての「すりきれた希望」だ。つぶさに耳を傾けることで生まれた貴重な記録。



***

本書の狙いは、苦情を聴き取り、苦情に場所を与え、その訴えに耳を貸してこの歴史に対抗することだ。ひとつの歴史は日常(ルーティン)になりうる。歴史とは、苦情を訴える者がいかに退けられ、胡散臭く思われるようになるかということ。

(・・・)

証言が私に託されたのは、私がそれをあなたに、読者に、聴衆に、苦情を訴える人たちに伝えるため。(…)本書が伝えるのは、数多くの証言から集めた断片だ。断片とは鋭利な破片。(…)それらがぴったり合わさる様子から学べるようにして、それらの破片を拾い集めている。(本文より)

内容説明

進まない手続き、見かけだおしのポリシー、同僚からの警告、孤立、暴力のエスカレーション、「あなたの空想でしょう」、罪悪感、自分を信じられなくなること、そして連帯。権力・組織・制度はいかにして苦情を阻止するか。フェミニズム/クィア理論の独立研究者が私たちにシェアする、大学関係者60名以上の苦情の物語。

目次

第1部 組織の力学(隙間にご注意を!―ポリシー、手続き、その他のノンパフォーマティブ;止められることについて)
第2部 苦情の内在性(真っ只中で;使用中)
第3部 このドアが話せたら(閉ざされたドアの向こう側で―苦情と組織的暴力;ドアを押さえる―権力、昇進、前進)
第4部 結論(集合的な結論(レイラ・ウィットリー、ティファニー・ペイジ、アリス・コーブル、ハイディ・ハスブロック、クリッサ・エスディロリア他)
苦情のコレクティブ)

著者等紹介

アーメッド,サラ[アーメッド,サラ] [Ahmed,Sara]
1969年、イギリス生まれ。フェミニズム理論、クィア理論、人種理論などを専門とする独立研究者、ライター、アクティビスト。パキスタン人の父とイギリス人の母を持つ。アデレード大学で学士号を取得後、カーディフ大学批評文化理論センター博士課程修了。ロンドン大学ゴールドスミス校の教授を務めていたが、学内でのハラスメント対応に抗議して2016年に辞任

竹内要江[タケウチトシエ]
翻訳家。東京大学大学院総合文化研究科比較文学比較文化分野修士課程修了

飯田麻結[イイダマユ]
東京大学教養学部附属教養教育高度化機構Diversity&Inclusion部門特任講師。ロンドン大学ゴールドスミス校メディア・コミュニケーション学科博士後期課程修了。専門はフェミニズム理論、メディア論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ネギっ子gen

47
【物語を集め、足跡を残すとき、対話は可能になる】フェミニズム/クィア理論を専門とし“苦情”をきっかけに教授職を辞した独立研究家が、大学での調査をもとに、組織・制度・権力が苦情を阻止し無力化するメカニズムを解明。原書は2021年、訳書は2024年刊。巻末に、訳者解説と原注(字が小さい!)と参考文献。推薦本!<苦情を訴えることは生を支援することだ。“ノー”と言うことで、あなたはそのなかに新たな芽生えの紆余曲折を植える。巣を可能にし、巣づくりを可能にするためには、いつも生じる物事を阻止する必要がある>と―― ⇒2025/03/07

Mc6ρ助

17
途中で挫折。クレイマークレイマーな爺さまは自分の言い分を認めて貰えるのかと期待していたのだが、フェミニストの著者のセクハラや差別へのみんなの「苦情」に関するものであった。なんとも重層的で、噂のフジテレビなんてとてもではないけれど改善されるとは思えない(ついでにいえば兵庫県もこっちはパワハラだけど同様・・)。これを「苦情」ということ(本の原題が"Complaint!"であること)自体がハラスメントや差別の世間での位置づけを明示しているのだった。だが、著者の未来を見るまなざしはとてもとても明るい。2025/04/14

はるき

10
マイノリティーが如何に阻害され続けるか。異議を唱えただけで、組織に楯突く反乱分子扱いされるか。私は波風立てたくない人間ですが、反論しないい怖さはわかる気がします…。露骨な攻撃者より、「黙っている方が貴方のため」という悪意のない第三者が沢山いることで、そちらが多数派になる。おぞましい話でした。2025/01/04

Kaname Funakoshi

1
英国の大学でフェミニズムに対する、という条件付きではあるが、苦情が組織によってどのように扱われるかについての分析。苦情を訴えた人達への深いインタビューによる事例収集。ポリシーを適用しないこと、行動しないこと。ファイリングされて保存されても活かされるわけではない。壁と扉。2025/03/10

right27

1
最後の最後に「記録」になるの、分かる〜!もとの文体の問題なのか(それをなんとか日本語に反映させようとしたためか)具体的な話がたくさんされているわりに全体的に読みづらかった。2025/03/04

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