出版社内容情報
★一冊の本との出会いは人生を豊かにする
1845年、ソローは生きた証しを求めて森の生活を始めた。翌年には非暴力抵抗を貫き、自ら刑務所に入った。彼の『森の生活』と『市民の反抗』は後世の人々の生き方を変え、世界を変えた。本書は今やアメリカ文化の偶像的存在とみなされるソローの名言を中心に、彼の人生の本質を明らかにする。非暴力運動や文学と自然・環境(保護運動)に関心ある者には、必読の「ソロー案内書」となるだろう。
まえがき
プロローグ
1 ソローの生涯 2 ソローの実像 3 僕の人生は書きたい詩であった
第一章 若きソロー
1 コンコード ―― 我が故郷
2 知的独立宣言 ―― 人間らしい独立した生活
3 モラトリアム宣言 ―― 教育と教師辞職事件
4 日記をつけよ
5 恋愛論 ―― 青春時代の苦悩
■ コラム1 ソローは愛の詩人?
解説 ―― 青春時代
第二章 世界を変えた本『市民の反抗』
1 『市民の反抗』
2 「マサチューセッツ州における奴隷制度」
「ジョン・ブラウン大尉を弁護して」
解説 ――世界を変えた本『市民の反抗』
■コラム2 ソローに影響を与えた書と人物
第三章 人生を変えた本『森の生活』
1 ネイチャーライティング(自然文学)の胎動
■コラム3 文学の緑化 ―― ネイチャーライティングとは何か
2 散歩の心得
■コラム4 『野性の中に世界は保存される』 (In Wildness is the Preservation of the World)
3 『森の生活』
■コラム5 『森の生活』の最初の翻訳者・実践者
解説 ――『森の生活』
■コラム6 『セルボーンの博物誌』を生涯かけて訳した男――西谷退三
第四章 緑のソロー(1)
1 自然と風景――大地を師とする
■コラム7 虹とセンス・オブ・ワンダー
2 変貌する大地
■コラム8 変貌する大地 ―― アメリカの環境史をひもとく
3 エコロジーの目覚め
■コラム9 山の身になって考える (Thinking Like a Mountain)
4 先住民インディアンに学ぶ
■コラム10 エコロジカル・インディアン
第五章 緑のソロー(2)
1 自然保護の提唱
■コラム11 国立公園の夢
2 ラディカルな環境主義宣言
解説 ―― 緑のソロー
「ハックルベリー」論 ―― 環境保護のマニフェスト
■コラム12 アメリカの大統領とソロー
エピローグ
ウォールデンの森と湖を守る――自然環境保護運動の原点
■コラム13 べつの道
あとがき
ソロー略年譜
引用・出典一覧
図版・写真出典一覧
参考文献
主要邦訳文献
邦文参考文献
欧文参考文献
索引
【著者紹介】
1950年高知県生まれ、東京大学文学部英文科卒業、同大学院人文科学研究科修了。岡山大学を経て、現在高知大学人文学部教授。専門はアメリカの環境文 学・文化。著書に『「ウォールデン」―全体的人間像を求めて』(旺史社)、『森の生活―簡素な生活・高き想い』(旺史社)、『アメリカの国立公園』(築地 書館)、共著に『ウォールデン』(ミネルヴァ書房)、『レイチェル・カーソン』(ミネルヴァ書房)等がある。
内容説明
「石を崇拝する」、「ニレの木を議員に」。世界の偉大な指導者、ガンジー、キング牧師、さらにはアメリカの大統領さえも動かす思想や名言、『市民の反抗』や『森の生活』を通して日本人読者にもなじみのあるアメリカの作家ソロー、非暴力と先駆的な環境思想に迫る。
目次
第1章 若きソロー(コンコード―我が故郷;知的独立宣言―人間らしい独立した生活;モラトリアム宣言―教育と教師辞職事件;日記をつけよ;恋愛論―青春時代の苦悩)
第2章 世界を変えた本『市民の反抗』(『市民の反抗』;「マサチューセッツ州における奴隷制度」「ジョン・ブラウン大尉を弁護して」)
第3章 人生を変えた本『森の生活』(ネイチャーライティング(自然文学)の胎動
散歩の心得
『森の生活』)
第4章 緑のソロー(1)(自然と風景―大地を師とする;変貌する大地;エコロジーの目覚め;先住民インディアンに学ぶ)
第5章 緑のソロー(2)(自然保護の提唱;ラディカルな環境主義宣言)
著者等紹介
上岡克己[カミオカカツミ]
1950年、高知県生まれ。東京大学文学部英文科卒業。同大学院人文科学研究科修了。岡山大学助教授を経て、高知大学教授。専門はアメリカの環境文学・文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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