内容説明
エリクソンが日本作家に提起した文学の課題とは何か?エリクソン自身による自作についてのエッセイ、待望の書き下ろし。
目次
第1章 エリクソンによるエッセイ(自作について;東京めまい;魂の露出狂―ヘンリー・ミラー論)
第2章 エリクソンと語る(夢で突破する世界(村上龍;スティーヴ・エリクソン)
エリクソンの思い出(村上龍)
「夢の言語」をめぐって(島田雅彦;スティーヴ・エリクソン) ほか)
第3章 エリクソンをめぐって(フィクションの毒(いとうせいこう)
オズにみるアメリカン・イノセンス(野中柊)
物語のうねり(白石公子) ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
踊る猫
2
あまりにも「寄せ集めました」という感が強いというか、スティーヴ・エリクソンとの対談やインタヴューはまあいいとして、特にこの本のために寄稿したわけでもないような文章まで「エリクソンのことを書いているから」という発想で収録して作り上げられたという印象が否めない。つまり、来日した直後のショックが冷めやらぬうちに読むべきだったという意味で惜しい本なのかな、と。ただ、『きみを夢みて』でも披瀝されていたエリクソンの「幻視力」(クサいフレーズだが)を探るヒントは隠されているようにも思うので、興味があれば読むのも一興かな2015/10/27
毒モナカジャンボ
0
「一九四五年八月の核爆発の瞬間に、新しい日本が生まれ、古い文化は一気に未来に吹き飛ばされたように思えます。」「広島に原爆を落としたB29爆撃機エノラ・ゲイこそは、何よりも光り輝く空飛ぶパチンコ・パーラーだったのかもしれない。」2024/03/02