黒い瞳のエロス―ベル・エポックの三姉妹

黒い瞳のエロス―ベル・エポックの三姉妹

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  • サイズ A5判/ページ数 362p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784480836120
  • NDC分類 951
  • Cコード C0023

内容説明

古本屋で見つけた黒い小箱から出てきた煽情的なポルノ写真に秘められた文学史上最大・最美の不倫。高踏派の詩人エレディアの美しい三人娘の生涯を軸に、ピエール・ルイス、レニエ、ダヌンツィオ、プルーストなど、ベル・エポックのパリに生きた人々の激越な生と死を描く絢爛たる絵巻。文学史上最大の不倫愛―。評伝文学の秀作。

目次

謎めいた裸の女
家族のアルバム
優雅な生活、葉巻、そして詩
キューバの熱い血
持参金という観点から見た三姉妹
二つの口ひげがハーレムを嗅ぎつける
プルースト、〈カナカデミー〉に入会する
青春の王子〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

松本直哉

25
プルーストとヴァレリーとドビュッシーのいたあの時代を、詩人エレディアの三人の娘、エレーヌ・マリー・ルイーズの視点から描く。植民地の血をひく黒い瞳の娘たちをめぐって、詩的野心と性的欲望が錯綜し、謹厳なアンリ・ド・レニエと放埓なピエール・ルイスが火花を散らす。第一次大戦という破局の前の最後の栄華を誰よりもはなやかな形で象徴したのは、婚姻と勤労の道徳をあざ笑い、生真面目と重苦しさを何よりも嫌って、詩と逸楽の世界にひたりつづけたマリーとピエールの関係性ではなかっただろうか。分厚い本なのに語り口が面白くて飽きない。2024/04/03

新田新一

15
詩人の3人の娘たちが辿った数奇な運命を描いた一冊。最近読んだ本の中では飛び抜けて面白く、読み終えるのが惜しかったです。恋と芸術に人生を捧げた人物たちが多く登場して、ロマンチックで芸術的な雰囲気に浸れます。次女のマリーと三女の夫ルイスは、不倫関係にあり、次女の夫レニエはそれを察しながら、取り乱すことなく著作に打ち込みます。私はレニエの作品が好きで、これまで何冊か読みました。寂しげで繊細で物悲しい彼の作品の背景には、こんな深い哀しみがあったのかと思いました。2024/02/10

ふたば

2
面白かった。詩人ジョゼ=マリア・ド・エレディアの三人の娘たち(と言っても主に次女マリー)の物語。今まで19世紀のフランスの諸文化に触れる中で知って来た芸術家たちが沢山出て来る!メインはマリーの愛人である詩人ピエール・ルイスだけど、そのほかにも有名人がざくざく。このころの雰囲気に少し触れることが出来て楽しかった。コレットのエッセイとはまた違った角度で、サロンの香りを楽しめる。2014/06/26

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